...――彼は横を向くが早いか...
芥川龍之介 「上海游記」
......
石川啄木 「一握の砂」
...何せ、借りが利くので、つい若松屋のほうに、足が向く...
太宰治 「眉山」
...足の向くままに往ってみたさ...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...一切振り向くのが嫌(きら)いだったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...」いきなり声がしましたので、またびつくりして、振向くと、いつの間にはいつて来たか、そこに悪魔が、悪魔どほりの姿でつゝ立つて、笑つてゐます...
豊島与志雄 「悪魔の宝」
...七瀬が振向くと、駕の中の人の眼が光って「七瀬殿、何を愚図愚図」と、叫んだ...
直木三十五 「南国太平記」
...(誰奴だろう)と、振向くと、それは、牧仲太郎警固のために、国許からついて来た侍の中の一人、山内という剣道の名手であった...
直木三十五 「南国太平記」
...足の向く方へ、また十歩ばかりも歩いて、路地の分れる角へ来ると、また「ぬけられます...
永井荷風 「寺じまの記」
...みどりさん」みんなの眼がみどりの方に向く...
中里介山 「大菩薩峠」
...おもてを向くべくもない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...相変らず樹(き)のない山で、山の上には日があるばかりだから、眼の向く所は、左右ともに、また前後ともに、どこまでも朗らかである...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...「それッ」平次の指が向く前に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一人が彼の椅子の上に反り身になつて僕の方をふり向く...
堀辰雄 「不器用な天使」
...男の自我そのものに女の人間としての歴史的な疑問も当然向くのであって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あたしこそ――」千鶴子が一寸彼を見て俯向く風情に小声で云うのを...
横光利一 「旅愁」
...致しまするでござります」「よしッ」半里ほど軍馬を進めてふり向くと...
吉川英治 「新書太閤記」
...で、後にして来た船の方を、つい、歩みながら二、三度振り向くと、「見るんじゃありませんよ」お菊ちゃんは、袖を引いて、たしなめた...
吉川英治 「松のや露八」
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