...絶世の名器と呼ばれるほど優れた楽器だ...
...「幾ら名器だつて何万円は高過ぎよう...
薄田泣菫 「贋物」
...このやうに一国一城よりも、骨肉の生命よりも、茶器の価値が重く見られた時代ですから、名器の発見は、その大名にとつては、所領一箇国の加増といふことにもなりました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...名器の発見には、自分の眼がねひとつで、凡器のなかから藝術品を選りぬき、「実用」から「美」を取り出すといふ楽しみがありました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...稀代の名器、随分珍重なされたがよろしからうと存じます」織部は、いかにも感に堪へたやうに言ひました...
薄田泣菫 「小壺狩」
...しかし、よくよく考えまするに、名器とは言い条、これまで数多の人の手にかかりたるやも知れざる品、むかし宋の徽宗皇帝は秘蔵の名硯を米元章に御貸与えになり、一度臣下の手に触れたものは、また用い難いとあって、そのまま元章にお下げになりましたとやら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...滅多に獲(え)られない名器だなと思ふと...
薄田泣菫 「茶話」
...心はおのづとこんな名器を秘蔵してゐる誇りに満たされて...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...朝廷の名器、居(お)きて奇貨をなし、肥瘠(ひそう)を量欠(りょうけつ)して、価の重軽をなす...
田中貢太郎 「続黄梁」
...手に取って見ると十善具足の名器で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...早速中から名器を択(えら)び出すだろう...
柳宗悦 「雲石紀行」
...今日「大名物(おおめいぶつ)」と呼称される名器の一切は実に雑器類であったではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...大した名器が出揃ったように考える傾きがある...
柳宗悦 「民藝四十年」
...「井戸」は初めから名器として画策された「抹茶碗」に違いないと主張する反対者も今以て絶えぬ...
柳宗悦 「四十年の回想」
...哲也は師匠歌寿が秘蔵の名器「玉山(ぎょくざん)」を是非譲ってくれと頼んだが歌寿は亡夫の形見だからと断った...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...「尺八の名器玉山を発見したものには金一千円を与える」という広告が間もなく赤島家の名で新聞に掲載された...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...稀れな御名器というおはなし……」「ただ...
吉川英治 「新書太閤記」
...家宝の名器と伺っておりましたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...はははは」「後に、それを思い合わされてか、安土へ召しよばれ、近ごろでは、ここの御亭主がよく仰せられるおことばにも――筑前は大気、宗易は名器、一対(いっつい)の者と、一(ひと)しおお目にかけられておられます」亭主の信長は、初めて口をさし挟んで、「筑前には、その後、宗易とも久しゅう会わぬことであろうの」「はい...
吉川英治 「新書太閤記」
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