...「いえ手前でございますならまだいただきたくはございませんから……全くこのお話は十分に御了解を願うことにしないとなんでございますから……しかし御用意ができましたのなら……」「いやできておっても少しもかまわんのです」父は矢部の取りなし顔な愛想に対してにべなく応じた...
有島武郎 「親子」
...かの陳情書を御返却たまはるやう四郎兵衛尉をして大官令にお取りなしのほどをお願ひ申し上げさせたところ...
太宰治 「右大臣実朝」
...父をうまく取りなして金を引き出す必要があったので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...撥(ばち)のつもりに取りなして...
中里介山 「大菩薩峠」
...有合せで」といったような取りなし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八」平次は取りなし顏に口を容れました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嬢さまの年を老(と)ったというだけのお仁(ひと)だったから何をどう取りなしてくれるでもなかった...
正岡容 「小説 圓朝」
...抜目のない取りなしをして居る恭吉が如何程目立ったか分らなかったのである...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...無地の桜色の細長を柔らかに着なした人の無邪気な身の取りなしが美しくかわいいのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お話のついでにあなたからよろしくお取りなしになっておいてください...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...熱心に太后へ取りなしをしたし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...結局身の取りなしのよさと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...顔がきれいで風采の艶(えん)なこの人は十分身の取りなしに注意して鞠を蹴り出すのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...死にましてからでもこのお取りなしがいただければ私はあなたに感謝します」新大納言はこう語るうちにも病苦の堪えがたいもののある様子も見えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私が女王(にょおう)がたにこの御縁談を取りなして成功させるだけの好意を示すべきであるのに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また帰参の取りなし役を背負ッて立った気で...
吉川英治 「江戸三国志」
...どうか、一手の軍勢をさずけ、関羽にも一戦場を与えられたい」と、取りなした...
吉川英治 「三国志」
...それを極力取りなしたのがルケ師であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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