...フランシスは從來肉に於いて愛着して來た一切を厭離しなければならなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...およそ世の中に可厭(いや)な奴(やつ)...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「可厭(いや)な...
泉鏡花 「怨霊借用」
...「背中ってやつは、どうも厭だよ...
梅崎春生 「Sの背中」
...人の話しを聴くのも厭だ...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...四の頃『徒然草』を愛読して既に厭世を志した程に僕の境遇はよくなかったのだ...
辻潤 「ふもれすく」
...「おお厭だ、誰にそんなものを教わって来ました」お島はぼつぼつ支度にかかっていた赤子の着物の片(きれ)などを弄(いじ)りながら、傍で擽(くすぐ)ったいような笑方(わらいかた)をした...
徳田秋声 「あらくれ」
...まことに厭な病気だと見えます...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...もう厭(いや)になったから近々(きんきん)罷(や)めようと思うんです...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...――打ち明けて申せば私はもう武家奉公が厭になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが厭なら、用立てた金子百五十兩、三年間の利に利が積んで、六百五十兩になる、今此處で返して貰はうか」威猛高(ゐたけだか)になるのは、三十五六の浪人、高利の金を貸して、品川一圓の憎まれ者になつて居る、澤屋利助の用心棒、大川原五左衞門といふ御家人崩れです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は家に帰るを厭(いと)いおる時なりき...
福田英子 「妾の半生涯」
...あゝ、厭だな……」と、怠惰なヤドカリは呟いだ...
牧野信一 「鏡地獄」
...哀れに小っぽけな自分までが厭わしく醜くて自分の命...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...それも厭(いと)わぬすなおな女だった...
室生犀星 「荻吹く歌」
...お前方の方で厭(いや)なのなら...
森鴎外 「雁」
...思わせぶりや厭味(いやみ)などで彼をうるさがらせた...
山本周五郎 「似而非物語」
...深い山などにかかつた時の案内者をすら厭ふ氣持で私は孤獨の旅を好む...
若山牧水 「樹木とその葉」
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