...蝋びきのやうに厚ぽつたく...
薄田泣菫 「独楽園」
...(野菜を主にして脂肪分の濃厚なものは控えるように云われているのだが...
谷崎潤一郎 「鍵」
...見ると年は五十ぐらいで、身の丈は六尺もあろうか、のどの骨が突(と)び出し、おとがいが反り、頬が高く、唇が厚く、目鼻がすごく、顔の色が黒く、いかさま逞しそうな体つきで、次には私が話しましょうと云いながら、破れた布衣の袂のかげで大きな数珠をつまぐっているので、さあ、では早速に願いましょうと皆が促すと、不思議なこともあればあるものです、その上を、私が手にかけて殺したのですと云う言葉に、樊(はんかい)はきっとなって眼の色を変えたが、此方(こちら)は落ち着いて、まあ/\、これから委しく事の仔細を申しますから一と通り聞いて下さいと云う...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...床柱の前にお寺さんに出すやうな厚ぽつたい綸子(りんず)の座蒲団だの...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...京都からも殆(ほとん)ど隔日のように厚い厚い封書が届いた...
田山花袋 「蒲団」
...問題の荒らされた疑い濃厚とわかるや卒倒寸前...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...今日大正十三年の女子が厚化粧に比すれば瀟洒(しょうしゃ)の趣(おもむき)売女とは思はれぬなり...
永井荷風 「桑中喜語」
...いずれも一寸の厚みある板を...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのジヤラジヤラした白粉(おしろい)厚塗(あつぬ)りの顏を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これほど手厚い歓待を受けては...
久生十蘭 「魔都」
...温厚な浜野博士は...
火野葦平 「花と龍」
...手書きの分厚い書類があった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...切りそろえられた髪の尖(さき)が厚くいっぱいに拡(ひろ)がるのを苦しくお思いになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...誰に対しても情が厚くって...
山本周五郎 「さぶ」
...厚い壁に開けた低い窓からの光りで辛うじて照らされてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...後日故人と交りの厚かつた他の舊友諸子について...
吉川英治 「折々の記」
...「御厚情浅からず...
吉川英治 「新書太閤記」
...なんぼ武蔵が厚かましゅうても...
吉川英治 「宮本武蔵」
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