...帰りついた玄関の靴脱(くつぬ)ぎ石の上には岡の細長い華車(きゃしゃ)な半靴が脱ぎ捨てられていた...
有島武郎 「或る女」
...私はパルテンキルヘンの靴屋がつくった丈夫な半靴を一足買い...
石川欣一 「山を思う」
...それからポンポンと半靴を脱ぎ...
海野十三 「地球盗難」
...その半靴を履いてゐる足音はすこしもしなかつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...さも柔かそうな半靴を穿き...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...黒い靴下に可愛(かわい)い小さな半靴を穿(は)き...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...半靴(はんぐつ)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...靴は半靴を好んで穿いた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...欧洲にては寒暑共に半靴を穿(うが)つものなし...
永井荷風 「洋服論」
...然るに日本にてはフロックコートに赤皮の半靴はきたる人折々あり...
永井荷風 「洋服論」
...その半靴を脱いで杖の先きにブラ下げて...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...薩摩飛白(さつまがすり)の尻端折(しりっぱしょ)りの半靴と云うこしらえで出てくる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...日焦けのした素足にぢかにはいた半靴――さうしたものがすべて彼の身について...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...『長靴(ながぐつ)にもなれは半靴(はんぐつ)にもなる!』と不審(いぶか)しげな調子(てうし)で繰返(くりかへ)しました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...『それは全(まつた)く靴墨(くつずみ)の所爲(せゐ)だわ』『海底(かいてい)の長靴(ながぐつ)と半靴(はんぐつ)は』とグリフォンが重々(おも/\)しい聲(こゑ)で續(つゞ)けて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...それに赤い革(かわ)の半靴(はんぐつ)をはいていたのです...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...半靴などを自分で勝手に見立て私に買つてくれた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...結び目を解くと、白いボール箱に入れた大学生の制服と、制帽、霜降りのオーバーと、メリヤスの襯衣(シャツ)、ズボン、茶色の半靴下、新聞紙に包んだ編上靴(あみあげくつ)なぞ……そうしてその一番上に置いてある小さな革のサックを開くと銀色に光る小さな腕時計まで出て来た...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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