...沙漠よりも静謐である絶望はヒトを呼び止める無表情である表情の無智である一本の珊瑚の木のヒトの頸(クビ)の背方である前方に相対する自発的の恐懼からであるがヒトの絶望は静謐であることを保つ性格である...
李箱 「且8氏の出発」
...先ずメリーランド、コロラド、ウェスト・バージニア、セントルイス、ソルトレーキ以下二十隻(せき)の主力艦を中心に、その前方に、大航空母艦レキシントン、アルカンター、シルバニア、レンジァーの四隻、大巡洋艦のポートランド、ニューオリアンス、イリノイ、フェニックス以下の八隻を配列し、又後方には多数の特務艦を従え、その周囲三十キロの円周海上は、四十キロの快速を持つ小航空母艦の感ある七千噸(トン)巡洋艦二十五隻を以て固め、更にその五キロの外輪(がいりん)を、二百隻の駆逐艦隊を配置し、別に八十隻の潜水艦を奇襲隊として引率し、又(また)此(こ)の輪形陣の上空六千メートルの高度に於て、メーコン、ラオコンの両飛行船隊を浮べ、飛行機全台数二千機中六百台の偵察機は各母艦より飛翔(ひしょう)して輪形陣の進航前方を、交互(こうご)警戒し、時速三十キロにて北西に向い航行中なり……」「それが本当なら、こっちも全く、戦(たたか)い甲斐(がい)があるというものサ」千手大尉は、まだ減(へ)らず口(ぐち)を止(や)めなかった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...もし前方に危険があったときは...
海野十三 「三十年後の世界」
...果して隧道を開いて前方に進む事が出来るか如何(どう)か...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...午後になって遥かな舷(ふなべり)の前方に...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...さつきからずいぶん前方にお進みになつたやうに思つていらつしやるかも知れないけれど...
太宰治 「お伽草紙」
...どうも空気というものが邪魔になって早く前方に進行できない...
太宰治 「十五年間」
...前方には、重量を支える以外に、注意が必要だ...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...パレ・ド・ジュスティスの角となってる四角な塔のすこし前方に数軒の居酒屋があって...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...前方には寂しい野が開けていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...瓦屋板を前方につきだし...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...文学の前方に立ちはだかって大きな影を投じてるものを...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...前方に威嚇(いかく)を帯びている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...此はお前方にも不似合な計らひだと思ふやうだがまあ一體どうした譯なんだね」「どうもさういはれるとわし等は誠に惡い者に成る譯なんですが...
長塚節 「芋掘り」
...元来燕の姿は前方に一つの頭がありその体躯の左右には翅翼があり後方には両岐せる一つの尾があって...
牧野富太郎 「植物記」
...凝っと暗い空洞(うつろ)の眼を前方に瞠っているのだ...
宮本百合子 「或る日」
...前方に不注意な通行人があらわれる...
山本周五郎 「季節のない街」
...谷(たに)をへだてた前方に...
吉川英治 「神州天馬侠」
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