...仏(ほとけ)を刻む時ばかりでないと云ふ気がした...
芥川龍之介 「雑筆」
...彼の生涯の略歴とを刻む...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...刻むでゐたのを游心帖に押してみせた...
小穴隆一 「二つの繪」
...あの煙草はナイフで刻むと刃がまっ黒になるのに...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...それを更に彫刻に刻む時...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...時計までが時を刻むのに飽きて思い悩んでいるかに見えるあの長いもの憂い静かな宵を知り...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...掛時計の秒を刻む鈍い音が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...台所では早速とんとんとんと胡瓜を刻む音がする...
永井隆 「長崎の鐘」
...当惑の眉を思案に刻む...
夏目漱石 「薤露行」
...自分の着物を斯(か)うまで滅茶々々には切り刻む氣になれないよ」「切り取つた巾を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人差指のない男が人参や大根を刻む金物を売っていたり...
林芙美子 「貸家探し」
...彼はいつも神経を斫り刻むおもいで...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...骨を刻むような鋭い疼痛がきた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...前からある時計もチクチク鈍い音で時を刻むで...
三島霜川 「昔の女」
...どうしても自分の名前も一所に刻むのだと言ひ張つて聽かなかつたんですよ...
水野仙子 「響」
...やがて女の児がつれ去られ泣きつかれた男の児はそのあとへ這い込む九歳のしなやかな日やけ色の手脚をまるめて名もなつかしいおじいさん椅子(グランドファザーチェア)はおだやかに 大きく黄ばんだ朽葉色気持の和むなきじゃくりとミシンの音は夢にとけ入り時計はチクタクを刻むとなりの子供はみんな出払った休日(やすみび)の宵...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...誰が画き誰が刻むとも...
柳宗悦 「工藝の道」
...琉球の人々は如何に石を刻むべきかを識らずして識っていたのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
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