...細かい針で絶間なく刺すような刺戟(しげき)は二人の顔を真赤にして感覚を失わしめた...
有島武郎 「カインの末裔」
...突き刺すような閃光(せんこう)が...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...膚(はだ)を刺すような空っ風が不体裁な重しをさげた屋台の暖簾をハタハタと鳴らしていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...膚(はだ)を刺すような寒風を吹きつける河が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...空気も冷たく刺すようなのだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...刺すような苦痛をもって時々彼の心を過(よぎ)った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...上段の刀尖が、手が、ぴくぴく動くと、次の瞬間「ええいっ」見事、小太郎の誘いに乗って、大きく一足踏み出すと、きらっと、白く円弧を描いて、打ち込む――その光った弧線が、半分閃くか、閃かぬかに「とうっ」肚の中まで、突き刺すような、鋭い気合、閃く水の影の如く、一条の白光、下から宙へ閃くと――刀と、片手が、血潮の飛沫と共に、宙に躍った...
直木三十五 「南国太平記」
...また死体に匕首を刺すような恐ろしい細工までした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ジーンと鋭い耳を刺すような響がする...
原民喜 「鎮魂歌」
...突き刺すような眼(ま)なざしで...
原民喜 「鎮魂歌」
...刺すような寒気を気にする様子はない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...この小さな悪魔的な刺すような貫くような警告...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...刺すような胸の痛みは少しも軽くならなかった...
山本周五郎 「つばくろ」
...棘々(とげとげ)しい刺すような調子だった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...刺すような皮肉な色がうかんだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「おい、図星だろう」と六郎兵衛はたたみかけて云った、「きさまは正直者らしい、酒井邸からここへ来るまでの、することや云うことを聞いていると、正直で一本気だということがよくわかる、だが、正直であればあるほど、なにか隠したり、嘘をついたりすることは不得手だ、ものの云いよう、声の調子にすぐあらわれる、きさまはみやのいどころを知っている筈だ、そうだろう」「私は知らない」と玄四郎は静かに云った、「知らないことは事実だが、いどころを知ることはできるかもしれない」「それが本音だ」「しかし私にはそれは云えない」「酌をしてくれ」と六郎兵衛が云った、「酒のあとを頼む、きさまも飲め」「もうたくさんだ」玄四郎はきっぱりと云った、「私は飲まないし、つきあうだけはつきあった、金は預けておくから独りで飲むがいい、私はこれで帰る」「よし帰れ、帰ってみろ」六郎兵衛は低い声で、突き刺すような、冷酷な調子で云った、「だがこれで縁が切れると思ったら間違いだぞ、きさまは酒井家の待、名も黒田玄四郎と覚えている、おれは毎日でも酒井邸へ押しかけてゆくぞ」玄四郎は唾をのんだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ちくりと刺すようなことばでしたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...ときに人を刺すようなところがある...
吉川英治 「三国志」
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