...このゆえに自分はひとり天主閣にとどまらず松江の市内に散在する多くの神社と梵刹(ぼんさつ)とを愛するとともに(ことに月照寺における松平家の廟所(びょうしょ)と天倫寺の禅院とは最も自分の興味をひいたものであった)新たな建築物の増加をもけっして忌憚(きたん)しようとは思っていない...
芥川龍之介 「松江印象記」
...刹那(せつな)の間(あいだ)彼等の幸福が妬(ねたま)しいような心もちさえした...
芥川龍之介 「路上」
...真赤なものを見た刹那(せつな)...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...換言すれば或る刹那に於ける自己表現の方式として唯一の象徴的表現が存在する場合に於て象徴的表現は最大の効果を発輝(ママ)するのである...
種田山頭火 「俳句に於ける象徴的表現」
...その刹那(せつな)...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...上に述べた樣な手段によらずして其次の刹那には直ちに此苦若くは其對象を樂化してしまふのである...
朝永三十郎 「學究漫録」
...その刹那(せつな)を捕えると...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...刹那的に生きているだけだと見ました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...そう思った刹那(せつな)彼の心は阿賀妻の意志の下に繋(つな)がれていた...
本庄陸男 「石狩川」
...もし能く灌頂刹帝大王の命を救う者あらば何を酬(むく)うべきやと...
南方熊楠 「十二支考」
...わたくしは江戸黄檗禅刹記(わうばくぜんさつき)の事をも客に告げた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...やがて谷底へ落ち付いた一刹那(せつな)...
夢野久作 「難船小僧」
...一刹那(いつせつな)に幾多の印象が「併存」し...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...町人芸術の勃興(ぼっこう)した徳川期の文化文政以後からその瓦解(がかい)時代にはいって刹那(せつな)的享楽気分が迎えられて...
吉川英治 「銀河まつり」
...刹那の勢いに吾れ知らず右手(めて)の尺八をキッとふりあげた...
吉川英治 「剣難女難」
...兄の眸とがジイとみつめ合った刹那――逆手(さかて)に持っていた重蔵の大刀が...
吉川英治 「剣難女難」
...早々退散しろ」言葉の終った刹那...
吉川英治 「三国志」
...甲賀流の秘書私財の隠してある所を教えろ!こういって羅刹(らせつ)のごとく責めさいなむのだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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