...草でも刈るように...
江戸川乱歩 「影男」
...身は海松(みるめ)刈る潛(かづ)き女(め)の浪路のそこに沈み入り...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...頭髪(あたま)を刈るかすれば直ぐ忘れる事が出来るものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...刈る一方から実を落した...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...皮膚が荒れてくる旅をつゞけてゐるすこしばかり買物もして旅の夫婦は石刻む音のしたしくて石刻む朝寒に旅焼けの顔をならべて・片輪同志で仲よい夫婦の旅・ざくりざくり稲刈るのみの・秋晴れの砂をふむよりくづれて鶏(トリ)を叱る声もうそ寒う着いたいそがしう飯たべて子を負うてまた野良へ・木葉落ちる声のひととき・貧乏の子沢山の朝から泣いてゐる・それでよろしい落葉を掃く十月十五日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...・夜あけの星がこまかい雨をこぼしてゐる・鳴くかよこほろぎ私も眠れない星空の土へ尿する・並木はるかに厄日ちかい風を見せてゐる秋晴れの音たてゝローラーがくる□・二百二十日の山草を刈る□・秋の水ひとすぢの道をくだるすわればまだ咲いてゐるなでしこ・かるかやへかるかやのゆれてゐるながれ掻くより澄むよりそこにしゞみ貝・水草いちめん感じやすい浮標(ウキ)□月がある...
種田山頭火 「行乞記」
...(七日)・くもりおもたい木魚をたたく・草刈るや草の実だらけ・落葉するする柿の赤うなる・ぶらぶら熟柿の夕焼・ばさりと落ちて死ぬる虫・更けるほどに月の木の葉のふりしきる□よい酒を飲めるやうになる自信はないけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...芝を刈るというような...
寺田寅彦 「芝刈り」
...父が自分で芝を刈るという事がよほど珍しいおもしろい事ででもあるように...
寺田寅彦 「芝刈り」
...杉窪を菅笠(すげがさ)がのぼってゆくのは蕎麦(そば)を刈るのであろう...
中勘助 「島守」
...それだから繩の一房(ぼう)も綯ひ出すとか朝草の一籠も餘計に刈るとか仕事に差支がなければ怪我に一言もしみ/″\した小言などはいはぬが普通である...
長塚節 「芋掘り」
...反歌筑波嶺に後來む人も吾如くこゝだ欲る可き串もちひこれ三月のはじめ下總神崎の雙生(ふたご)の岡より筑波山を望みて詠ずる歌并反歌十握稻ふさ刈る鎌の...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...郷に入り鬼怒川を過ぐ異郷もあまた見しかど鬼怒川の嫁菜が花はいや珍らしきわせ刈ると稻の濡莖ならべ干す堤の草に赤き茨の實我がいへにかへりてめづらしき蝦夷の唐茄子蔓ながらとらずとぞおきし母の我がため唐茄子は廣葉もむなし雜草(あらぐさ)の蚊帳釣草も末枯にして明治三十九年鬼怒沼の歌上脚にカルサン...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...侘しい韮を刈るのである...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...民俗学者の説に諸国で穀を刈る時少々刈らずに残すはもと地を崇めしより起る...
南方熊楠 「十二支考」
...けれども看護婦は刈るにしてもその毛の位置について博士に聞き糺(ただ)したが...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...気が付くと其処でも此処(ここ)でもザクザクと草刈る音がする...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...自ら薔薇を刈るに似ているが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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