...それが分つてゐさへすりや...
泉鏡花 「海城発電」
...皆はまたその禮に來たのだと分つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...席の横にひとりの背の低い青年が立つてゐてその男の顔を瞠めてゐることが分つた...
高見順 「かなしみ」
...(滋)それも僕にはよく分つて居る...
谷崎潤一郎 「戯曲体小説 真夏の夜の恋」
...それが今の芝(しば)の薩摩(さつま)ツ原(ぱら)の薩州屋敷に入(はい)るといふのでこの賊黨はとう/\薩藩(さつぱん)中(ちう)の溢(あふ)れ者(もの)だといふことが分つた...
塚原蓼洲 「兵馬倥偬の人」
...誰かに此の苦しみが分つて貰へないかと...
中島敦 「山月記」
...分つたか、さもなけれあ空にあんなものはないのぢやそれあ学者共は、地球のほかにも地球があるなぞといふがそんなことはみんなウソぢや、銀河系なぞといふのもあれは女(をなご)共の帯に銀紙を擦(す)りつけたものに過ぎないのぢやぞろぞろと、だらしもない、遠くの方ぢやからええやうなもののぢやによつて、俺(わし)なんざあ、遠くの方はてんきりみんぢやて見ればこそ腹も立つ、腹が立てば怒りたうなるわいそれを怒らいでジツと我慢してをれば、神秘だのとも云ひたくなるもともと神秘だのと云ふ連中(やつ)は、例の八ツ当りも出来ぬ弱虫ぢやで誰怒るすぢもないとて、あんまり始末がよすぎる程の輩(やから)どもがあんなこと発明をしよつたのぢやわい、分つたらう分らなければまだ教へてくれる、空の星が銀紙ぢやないというても銀でないものが銀のやうに光りはせぬ、青光りがするつてかそれや青光りもするぢやらう、銀紙ぢやから喃(なう)向きによつては青光りすることもあるぢや、いや遠いつてか遠いには正に遠いいが、それや吊し上げる時綱を途方もなう長うしたからのことぢや(一九三四・一二・一六)...
中原中也 「星とピエロ」
...これだけのことは分つてゐる...
中原中也 「我が詩観」
...今度はもう目的地が一通りや二通り分つてゐるためでもあつて...
中原中也 「分らないもの」
...作物の形式と題目とに因(よ)って分つよりほかに致し方がありません...
夏目漱石 「創作家の態度」
...簡單に民族や文化階段などを分つ人もあるが...
濱田耕作 「石鏃の思出話」
...的に成つては随分つらい事もあらう...
樋口一葉 「十三夜」
...何故なら私には自分のしなくてはならぬこと――それも今直ぐ――が分つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そればかりではなく、彼が近づいてはならぬものと決(き)めてゐた問題に就いて、こんなにあつさりと話しかけられること――こんなに拘泥(こだ)はりなく取扱はれるのを聞くこと――が彼には、ひとつの新らしい喜びであり、また、豫期もしない救ひであると感ぜられはじめたことが、私に分つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...憂鬱を忘れさせてあげる方法が分つたわ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...態々歪んだ形に作らせたことが分つた...
柳宗悦 「赤絵鉢」
...伊予絣もその名誉を分つものであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...袂(たもと)を分つ折に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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