...清元を習ひ出すと氣分迄も清元にしようとする凝り性の顯はれだと解つたのである...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...皿を掌面(てのひら)に載せた儘凝(じつ)と考へてゐたが...
薄田泣菫 「茶話」
...そしてもうこの期に及んでは凝乎(じっ)と眼を閉じて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...くだらない化粧に凝り読者と戯れていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...丈夫(ぢやうぶ)な建物(たてもの)に箒(はうき)を入(い)れて清潔(せいけつ)に住(す)んで來(き)た彼(かれ)は天井(てんじやう)もない屋根裏(やねうら)から煤(すゝ)が垂(た)れてさうして雨戸(あまど)を開(あ)けてない薄闇(うすくら)い家(いへ)の内(うち)に凝然(ぢつ)としては妙(めう)に心(こゝろ)が滅入(めい)つた...
長塚節 「土」
...だから自分で黒い影(かげ)を凝(じつ)と見詰めて見る...
夏目漱石 「それから」
...凝脂(ぎょうし)の美しさは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...一本氣の信心に凝(こ)り固まつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを内部の數寄を凝(こ)らした贅澤さに置き換へて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十代の男が二人コーヒーのなくなった茶碗を何時までも凝視してゐる...
原民喜 「白い呼吸」
...私は凝然(じっ)と固くなって其に耳を澄ましていると...
二葉亭四迷 「平凡」
...凝った報告書が来ますね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...虚ろな視線を凝らしていた...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...果して何処の酒屋がこゝろよく私達に一荷の酒樽を渡すであらうか? といふことに就いて寄々(よりより)会議を凝した挙句...
牧野信一 「心象風景」
...一体何事でござりまするか」露月は凝乎(じっ)と相手を眺めて...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...彼の鬢(びん)の毛のふるえも見おとすまいとしているような凝視だった...
吉川英治 「私本太平記」
...一痕(いっこん)の月を凝視することしばしであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...静止し凝固した形象なのではない...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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