...細君は冷めたる銚子を引きてさがる...
石井研堂 「元日の釣」
...それはひやりと冷めたく感じた...
海野十三 「地球盗難」
...どろどろととけたように空気のしめった部屋十しょくの光りが冷めたそうにおとこたちの胸板をてらしているなかみのこみでたせんべ布団ぎしぎしと骨をつきさすように鳴る寝台じみじみとうごいて...
大江鉄麿 「市立共同宿泊所」
...散々男を悩ませた報いが来たんです」私はこの冷めたい言葉に腹が立った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...石に腰しばらくかけて冷めたくてもの皆の枯れて別墅(べっしょ)の閉しあり一月二十三日 夕月会...
高浜虚子 「六百句」
...こんな冷めたいモソモソしたものを食べさせられては悲しくなると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...義男の狹い額は冷めたかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...夫(おっと)への愛の冷めたアンナ・カレーニナにとって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...褞袍に著換へて火鉢の前に坐つて少し冷めた茶を啜る...
長塚節 「開業醫」
...冷めたい――冷めたい...
夏目漱石 「野分」
...はっと冷めたのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...冷めたい麦酒で祝杯を上げていたら...
正岡容 「わが寄席青春録」
...誰も知らない間に冷めたくなつておしまひになつたのです...
三好達治 「測量船」
...冷めたる所にて適宜に丸めメリケン粉にころがし玉子の黄身にて包みパン粉を付けて油にて揚げる...
村井弦斎 「食道楽」
...十月だから朝風は相当冷めたかったが...
夢野久作 「爆弾太平記」
...胸が草で冷めたい...
横光利一 「旅愁」
...頼朝の持つ理性の冷めたさに同調できないのである...
吉川英治 「折々の記」
...斯(こ)う頭の芯がシーンと冷めたくなって...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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