...あはれ君、先君の御事、一門の恥辱となる由を思ひ給はば、願くは一刻も早く屋島に歸り給へ、瀧口、君を宿し參らする庵も候はず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...今先君の遺跡を継ぎ給ふ計なり...
太宰治 「右大臣実朝」
...回顧すれば余の尋常中学を出でし時にして先君は正に初老の齢に達せられし時なり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...先君と齢を同じうして初めて老眼鏡を用う亦奇ならずや...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...今は故人となられたが主人の先君などは濡(ぬ)れ手拭(てぬぐい)を頭にあてて炬燵(こたつ)にあたっておられたそうだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...……先君、利与(としよし)さまにはただひとりの御嫡子があって、源次郎さまと申しあげますが、御三歳の春、利与さまがみまかられましたので、直ちに相続を願いいで、翌年春、喪があけますと同時に、相続祈願のため、さきの家老相馬志津之助(そうましづのすけ)、伝役(もりやく)桑原萩之進(くわばらはぎのしん)、医者菊川露斎(きくかわろさい)の三人がつきそい、矢田北口(やたきたぐち)というところにある産土(うぶすな)さまへ御参詣になりましたが、お神楽の太鼓におおどろきになったものか、かえりの駕籠の中で二度三度と失気(しっき)なされるので、やむなく途中の百姓家に駕籠をとめ、離れ家におともない申し、いろいろご介抱もうしあげましたところ、ようやくのことで御正気...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...先君利与さまの外戚(がいせき)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...話しが先君(忠宗)に及ぶことだけは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「われわれは先君破虜(はりょ)将軍にしたがって呉の国を興して以来...
吉川英治 「三国志」
...姉の大喬(たいきょう)は疾(と)くより先君策の室にむかえられ...
吉川英治 「三国志」
...いかで彼の野望に先君の後室や...
吉川英治 「三国志」
...先君の遺言と大託をうけ...
吉川英治 「三国志」
...――だから先君以来の老臣らがいるうちはよいが...
吉川英治 「新書太閤記」
...臣としては先君の弔合戦(とむらいがっせん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...幾名もおる先君の御遺子のお一方ぐらいはお加え申しあげたい...
吉川英治 「新書太閤記」
...秀吉が先君の弔(とむらい)合戦を果したというそのことの反動として...
吉川英治 「新書太閤記」
...先君をお偲(しの)びいたしながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...こうして先君の位牌に冥々裡(めいめいり)に...
吉川英治 「新書太閤記」
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