...僻陬(へきすう)の村夫子(そんふうし)猶且(なほか)つ彼が名を記して幸福なる詩人と云ふ...
石川啄木 「閑天地」
...……わけて熊野の僻村らしい……其の佗しさが思遣られる...
泉鏡花 「遺稿」
...もと久しく王化の外に置かれた僻陬であつたことを...
太宰治 「津軽」
...首都とこの僻村との間には...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...そうしないと、どこで何を騒いでるんだか一向わからないから――そこで、なにを隠そう、この僻村こそは、和蘭(オランダ)ユウトラクト在なになに郡大字(おおあざ)何とかドュウルンの部落である...
谷譲次 「踊る地平線」
...私の方にもいろんな僻みが起るんです...
豊島与志雄 「反抗」
...民僻(よこしま)多き時は自ら辟(のり)を立つることなかれと...
中島敦 「弟子」
...然かもかういふ孤島の僻邑に能の催しがあらうなどゝは夢にも思ひ設けなかつた所である...
長塚節 「佐渡が島」
...僅少(きんせう)な或(ある)物(もの)が彼(かれ)の顏面(がんめん)の僻(ひが)んだ筋(すぢ)を伸(のべ)るに十分(ぶん)であるのに...
長塚節 「土」
...彼(かれ)のさういふ意志(いし)は長(なが)い月日(つきひ)の病苦(びやうく)に嘖(さいな)まれて僻(ひが)んだ女房(にようばう)の心(こゝろ)に通(つう)ずる理由(わけ)がなかつた...
長塚節 「土」
...何だか妙に一種の僻(ひが)みがあるよ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...僻もうが僻むまいが...
夏目漱石 「明暗」
...一國の内で文明が中樞から偏僻の地に流るゝといふ形を奧州に對しても始めて持つやうになつた...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...爭(いか)でか偏僻頑陋と看做されざらむ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...僻(ひが)んで考えると...
山本周五郎 「へちまの木」
...默然と、敗戰後の瓦礫のあひだに、或ひは僻地に、つかれ呆けてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...僻地(へきち)の数郡を領すに過ぎない地方の一城主に...
吉川英治 「黒田如水」
...他の僻地(へきち)へ移封(いほう)させるお心がないとも断じきれないものがある...
吉川英治 「新書太閤記」
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