...耳を傾ける事もあつた...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...葉子はそれに耳を傾けるような様子はしていたけれども...
有島武郎 「或る女」
...「法學士」は無論自分の讀んだことのない本のことを自分より無學な者の話すのに耳を傾ける人ではなかつた...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...耳を傾けるともなくこちらの方へ靨(えくぼ)の泛(うか)んだ顔を向けている...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...チビリチビリ晩酌を傾ける...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...そういうものでも聴衆は可なり熱心に耳を傾けるのである...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...次に耳を傾けると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...また砲手長が照準を変えて砲口を少し左へ傾けるのを見た...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...曾てわかき日に一たび聴いたことのある幽婉なる歌曲に重ねて耳を傾ける時ほどうれしいものはない...
永井荷風 「帝国劇場のオペラ」
...默つて熱心に耳を傾ける平次の樣子を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...文学より他には決して心からなる熱情を傾けることの出来ない――わたし達は学生時代にそんなことばかりを話し合つて興奮した通り――その他の人物としての彼は想像も出来ぬのであつた...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...俺あ何うしても世界が円いなんて考えられぬよ! と首を傾けるのが癖だつたが...
牧野信一 「淡雪」
...――改めて耳を傾けると...
牧野信一 「鬼の門」
...それを手はぢめに動物標本にすゝまうかなどゝ私は期待して窓下の流れの“chatter, chatter”に耳を傾けるだけだつた...
牧野信一 「剥製」
...耳を傾けると、ラヂオは大正十一年頃の流行唄だと云つて「私もお前も枯すゝき」といふ唄を唄つてゐた...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...もし彼がこの自然の示唆に耳を傾けるならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...古里の便りは無事と衣更カムランの島浅黄なる衣更衣更はるかに椰子の傾けるこの夜から風邪をひく...
横光利一 「欧洲紀行」
...老婆は耳を傾けるように振り返ったが...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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