...引捕えてくれ給え」彼は傍らの巡査に命じて置いて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...傍らに立っていたお品のほうへ向き直った...
大阪圭吉 「坑鬼」
...故に人文科学の観察は、小にしては、個人の心的現象より、大にしては、国家社会の制度文物に及び、その傍ら、四囲の自然をも、度外視するを得ず...
高木敏雄 「比較神話学」
...傍ら茶と俳諧の宗匠をも兼ねる事になった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...村人は傍らで若先生も老先生そっくりだ...
永井隆 「この子を残して」
...傍らの人に問いかけたものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...妻を傍らに引き寄せて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...阿賀妻は傍らに寄って立っていた...
本庄陸男 「石狩川」
...傍らから再び細君が口添へした...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...たつた今私は、務め先の魚見櫓の台上から、望遠鏡を伸して村里の様子を眺めて見ると、橋のたもとにある一軒家の私達の居酒屋(サイパン)の前に旺んな焚火の火の手があがつて、その傍らを、拳を振りあげたり、躍りあがつたりしながら、何れが誰やらさだかには識別出来なかつたが、狐に化された連中のやうに烏頂天となつた影法師が次々と酒場の中へ繰り込んで行く模様をみとめたので、こいつは、てつきり、俺達が首を伸して待ち焦れてゐたところの音無村から酒樽の荷が到着したに相違ない……...
牧野信一 「酒盗人」
...片手の平を耳の傍らに翳(かざ)して...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...ロココ風に見ゆるしなをつくつて彼の傍らにすゝみました...
牧野信一 「ひとりごと」
...行燈の傍らで獨酌しながら私達の合奏を聽き...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...雑談よりはその方が好もしく年寄の傍らで孝子伝や武勇伝を朗読した...
牧野信一 「籔のほとり」
...傍ら、婦人作家の研究をやっているのは、これも相並んで有益です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...傍らの太郎義信に間(ま)が悪そうな顔をした...
吉川英治 「上杉謙信」
...ご陣門に降ってくるにきまっておる」傍らで玄徳は聞いていたが...
吉川英治 「三国志」
...そして、その後のてれかくしに、傍らの者へ、(今のは、誰ですか)と訊ねたところ、(あれこそ、御当家の池田勝三郎信輝です)と聞かされて、ふたたびふるえ上がったということである...
吉川英治 「新書太閤記」
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