...かくて他律的服從は盲目なる者の偸安か...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...とりわけ身体中(からだぢゆう)を兎の耳のやうにして偸(ぬす)み聴(ぎき)をした...
薄田泣菫 「茶話」
...小光は見臺の横から偸み見をするやうにぢつと客の方を見る...
高濱虚子 「俳諧師」
...芥川龍之介君の『偸盗』はまだ未完だ...
田山録弥 「自他の融合」
...四十シリング六ペンスを偸んだ者は死刑に処せられた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...わたくしは老後の余生を偸(ぬす)むについては...
永井荷風 「西瓜」
...偸見(ぬすみみ)すると...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...わたくしは図らずも此のラビラントの一隅に於いて浮世半日(ふせいはんじつ)の閑を偸(ぬす)む事を知った...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...おつぎは暇(ひま)を偸(ぬす)んでは一生懸命(しやうけんめい)で針(はり)を執(と)つた...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は庭(には)から偸(ぬす)むやうに視(み)ては卯平(うへい)がおつたへ威勢(ゐせい)をつけて居(ゐ)るやうに思(おも)つた...
長塚節 「土」
...私はあなたが家事の暇を偸(ぬす)んで『傳説の時代』をとう/\仕舞(しまひ)迄(まで)譯し上げた忍耐と努力に少からず感服して居ります...
夏目漱石 「『傳説の時代』序」
...ことさらに偸(ぬす)み見たのだという心持がなおのこと募(つの)った...
夏目漱石 「明暗」
...この四十年の間にも初期は文事勉強の余暇を偸んで運動摂生したものが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...蒼然(そうぜん)たる夜色に偸(ぬす)まれて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...禁果を偸(ぬす)み食った神罰たちまち至って...
南方熊楠 「十二支考」
...児太郎を偸(ぬす)み見た...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...しかし前に引いた十一月二十九日の書にも「其内偸間(とうかん)可申候」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一日でも安逸を偸(ぬす)んでいたい輩(やから)なんです...
吉川英治 「三国志」
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