...漫(そぞ)ろにまだ見ぬ露西亜の曠野を偲ばしめる...
石川啄木 「雪中行」
...小波は小皺(こじわ)の寄った今日でも秀麗閑雅を偲(しの)ばせる美男だから...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...この伯母が芥川に持つてゐた愛情といふものをいまさらに偲ばされた...
小穴隆一 「二つの繪」
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小穴隆一 「二つの繪」
...葛飾(かつしか)の眞間(まゝ)の手古奈(てこな)が昔偲(しの)ばれて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...その時たまたま記憶に甦って来た曾遊(そうゆう)のスコットランドの風景を偲(しの)ぶ詩を二三行書くともなく書きとどめ...
太宰治 「女の決闘」
...真の革命家であるFの面影をも偲ぶよすがにしたいと思った...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...亡(な)くなった母を偲(しの)びながら川上の方を見入ったことがあった...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...しめやかな茶臼の音は今も耳にのこって遠いとおい昔を偲(しの)ばせる...
中勘助 「島守」
...日本の秋の美しさを偲(しの)ばせる風趣が十分にある...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの秋」
...洋書というものは唐本(とうほん)や和書よりも装飾的な背皮(せがわ)に学問と芸術の派出(はで)やかさを偲(しの)ばせるのが常であるのに...
夏目漱石 「ケーベル先生」
...『古事記』に「怒」で書いてある「野」「角」「偲」「篠」「楽」などの語は今でも「ヌ」の音と見て「ヌ」「ツヌ」「シヌブ」「シヌ」「タヌシ」と読んでおりますが...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...都家歌六の高座を偲べば...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...眞に偉人を偉人として偲ばせるものだと自分は考へる...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...これだけでも昔の田舎の生活が偲(しの)ばれる...
柳田國男 「地名の研究」
...その蓮如をいまに偲ぶにつけても...
吉川英治 「折々の記」
...寿永のむかしを暫し偲んで帰った...
吉川英治 「随筆 新平家」
...むかしを偲(しの)ぶ何ものもない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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