...たつた一人俥(くるま)に揺られて行つた...
芥川龍之介 「秋」
...あの相乗俥(あいのりぐるま)の中に乗っていた...
芥川龍之介 「開化の良人」
...俥(くるま)はひとりで驅出(かけだ)すものと心得(こゝろえ)て居(ゐ)たからである...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...俥(くるま)で日盛(ひざか)りを乘出(のりだ)すまで...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...紺青(こんじやう)の海(うみ)、千仭(せんじん)の底(そこ)よりして虹(にじ)を縱(たて)に織(お)つて投(な)げると、玉(たま)の走(はし)る音(おと)を立(た)てて、俥(くるま)に、道(みち)に、さら/\と紅(くれなゐ)を掛(か)けて敷(し)く木(こ)の葉(は)の、一(ひと)つ/\其(そ)のまゝに海(うみ)の影(かげ)を尚(な)ほ映(うつ)して、尾花(をばな)、枯萩(かれはぎ)も青(あを)い...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...俥の上にいても振動が足腰の疼きにひびいて堪え難かった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そのときそこへ二台の俥が通りかかって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...八時過ぎに秋子さんが俥を走らせて訪れて来た...
豊島与志雄 「蘇生」
...本郷の通りを俥(くるま)に乗つて走つてゐたことがある...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...俥は茶屋の前でとまった...
夏目漱石 「明暗」
...彼は家の外に出て俥(くるま)の姿を待った...
原民喜 「美しき死の岸に」
...母は吾妻橋(あずまばし)の袂(たもと)から俥(くるま)をやとって...
堀辰雄 「幼年時代」
...待せてあつた俥で帰つて行つた...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...手をあげたり脚(あし)を俥屋(くるまや)さんのようにしたり...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...唯(たゞ)一度或る夜のこと父が抜き身を提げて俥夫等のあばれこむのを待ち受けたことがあつた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...母衣(ほろ)に触った竹の枝からトトトト雪が俥の通った後へ落ちる...
宮本百合子 「明るい海浜」
...一つ……金丸刑事第一報告(十二時二十五分着)新橋二五〇九の俥は実は芝一四〇二号なり...
夢野久作 「暗黒公使」
...畑と山との美しい色の取り合わせを俥の上で賞めていたわたくしたちも...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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