...無上の佳味として...
芥川龍之介 「芋粥」
...あの佳味(おいし)いので一銚子...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「大抵一席ノ佳味ハ司厨(しちゅう)ノ功其六ニ居リ...
中里介山 「大菩薩峠」
...大根には幾らかの辛味はあるが兼次の乾いた喉にはそれでも佳味かつた...
長塚節 「芋掘り」
...女は余の起きたのを見て、佳味い梨ざます、買うとくなはれといつた...
長塚節 「佐渡が島」
...一人が梨を一つむいて佳味いといつたら他の者も佳味い/\といつて噛る...
長塚節 「佐渡が島」
...「どうした鹽辛(しよつぱ)かあ有(あ)んめえ」「有繋(まさか)佳味(うめ)えな」「此(これ)でもこゝらの商人(あきんど)は持(も)つちや來(き)ねえぞ」勘次(かんじ)は一心(いつしん)に見(み)ながらいつた...
長塚節 「土」
...「此(こ)りや佳味(うめ)えこたあ佳味(うめ)えが餘(あんま)りあまくつて俺(おら)がにや胸(むね)が惡(わる)くなるやうだな」勘次(かんじ)は冷(さ)めた湯(ゆ)を幾杯(いくはい)か傾(かたぶ)けた...
長塚節 「土」
...砂糖(さたう)でも入(せえ)たら佳味(うま)かつぺな」獨語(ひとりごと)のやうにいつた...
長塚節 「土」
...與吉(よきち)は能(よ)く貧乏(びんばふ)な伴侶(なかま)の子(こ)が佳味相(うまさう)に青物(あをもの)を噛(かじ)つて居(ゐ)るのを見(み)ておつぎに強請(せが)むことがあつた...
長塚節 「土」
...踊子(をどりこ)の渇(かつ)した喉(のど)には自分等(じぶんら)が立(た)てる埃(ほこり)の掛(かゝ)るのも頓着(とんちやく)なく只管(ひたすら)それを佳味(うま)く感(かん)ずるのである...
長塚節 「土」
...各自(かくじ)の平生(へいぜい)渇(かつ)して居(ゐ)る口(くち)には酒(さけ)は非常(ひじやう)に佳味(うま)く感(かん)ずると共(とも)に...
長塚節 「土」
...彼等(かれら)は寧(むし)ろ自分(じぶん)の家(うち)で造(つく)つたものゝ方(はう)が佳味(うま)いにも拘(かゝわ)らず大勢(おほぜい)と共(とも)に騷(さわ)ぐのが愉快(ゆくわい)なので...
長塚節 「土」
...數年來(すうねんらい)佳味(うま)い醤油(しやうゆ)を惜氣(をしげ)もなく使用(しよう)して來(き)た口(くち)には恐(おそ)ろしい不味(まづ)さを感(かん)ぜずには居(ゐ)られなかつた...
長塚節 「土」
...「爺(ぢい)がにや佳味(うま)かあんめえ...
長塚節 「土」
...佳味(うめ)えつたつてさうだに減(へ)る程(ほど)でも食(く)ふべぢやなし...
長塚節 「土」
...佳味(うめ)え物(もの)有(あ)つたら此方(こつち)へ持(も)つて來(こ)う」先刻(さつき)の首(くび)へ珠數(じゆず)を卷(ま)いた小柄(こがら)な爺(ぢい)さんが呶鳴(どな)つた...
長塚節 「土」
...麩味噌(ふすまみそ)で佳味(うま)かねえが今(いま)ぢやそんでもお汁(つけ)は吸(す)へるこた吸(す)へんのよ」卯平(うへい)は自分(じぶん)の手柄(てがら)でも語(かた)るやうないひ方(かた)であつた...
長塚節 「土」
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