...銃声の聞えたのは何某氏の部屋だった...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...何某(なにがし)と言ったばかりで...
泉鏡花 「歌行燈」
...真女児は己(じぶん)はこの国の受領の下司(しもづかさ)県(あがた)の何某(なにがし)が妻であったが...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...雷州路録事何某と書こうと思って...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...そうして何の何某が何日にどこでこれに遭遇するかを予言する事はいかなる科学者にも永久に不可能である...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...何某(だれだれ)がどういう誤りをして...
新渡戸稲造 「自警録」
...僅かに松川何某と言ひし財産家の浮世にはづれ易き投機にかゝりて...
一葉 「暗夜」
...何某と型の如く記名するものと思つてゐたらしいが――さうは問屋が卸さないや! おれは局長がいつも署名することになつてゐる肝腎かなめなところへ持つて行つて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...イワン・ガウリーロッチ何某(なにがし)か!……こんな風にその官吏は独りでぼんやり繰返すのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...良介は横浜で何某の店に務めてゐた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...――随分と思ひ切つた悪計なども現れて「質屋へ用達中」とか「流連中(いつづけちう)」とかは未だしもであつたが、「入院中、但し性病科故御心配無用」などゝやられて、折悪くも国元の父親に訪ねられて途方に暮れた者やら、待合何某方へ...
牧野信一 「女に臆病な男」
...彼は高円寺の先の何某といふ寺に移つたと聴かされた時には...
牧野信一 「奇友往来」
...何某といふ騎手を手込めにして大儲けを仕ようとたくらむでゐるといふことであつた...
牧野信一 「南風譜」
...巡査何の何某(なにがし)と書いてあった...
森鴎外 「雁」
...「今日も何某(なにがし)が檀那様の格子戸にお這入になるのを見たそうでございます」と云うような詞になって...
森鴎外 「雁」
...五六上郷村の何某の家にても川童らしき物の子を産(う)みたることあり...
柳田国男 「遠野物語」
...一八 学問はいまだこの不思議を解釈しえざること嘘かとは思うが何郡何村の何某方と固有名詞が完全に伝わっている...
柳田国男 「山の人生」
...何某奉行所へはこれこれ...
山本周五郎 「思い違い物語」
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