...三藏は何心なくつッと這入らうとするとバタ/\と小刻みの草履の音が聞えて内から戸が開く...
高濱虚子 「俳諧師」
...何心なく店へ一と足踏み込むと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...何心なく手で押へたので...
種田山頭火 「行乞記」
...それからそれと幾年も溯(さかのぼ)って何心なく考えて見ると...
永井荷風 「すみだ川」
...大勢が下車するその場の騒ぎに引入れられて何心(なにごころ)もなく席を立ったが...
永井荷風 「深川の唄」
...拙者は何心なくその家のことを聞いてみるとな...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様は書物に疲れた眼を何心なく裏庭の方へ向けると...
中里介山 「大菩薩峠」
...あるじ何心なく、おことは何とてかく息つきあへず走り廻はり給ふにや、と問ふに、何事とは嗚呼がまし...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「土用干ノ記」
...何心なく筋書の底を割ってしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何心なく振り返ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何心なく隣の部屋を覗くと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何心なく行灯の灯の中に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は何心なく拔いて見ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...やきもきと氣(き)を揉(も)むほど何心(なにごヽろ)なきお園(その)の体(てい)のもどかしく...
樋口一葉 「經つくゑ」
...何心なく伯母さんの針箱の引出しを明けたら何だか書いたものが小さく成って入ってるんでしょう...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...」私は何心なく奪うようにして取ろうとすると...
室生犀星 「幼年時代」
...私は何心なくこの少年に惹きつけられた...
室生犀星 「幼年時代」
...彼は何心なくそれを拾はうとすると...
横光利一 「悲しみの代價」
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