...何となく云い出しにくい思いをしながら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...死ぬることは何となく恐しい...
種田山頭火 「其中日記」
...・けさはおわかれの太陽がボタ山のむかうから(緑平居)・よぼ/\のからだとなり水をさかのぼる・驢馬にひかせてゆくよ春風・枯草ふかく水をわたり、そしてあるく・また逢へようボタ山の月が晴れてきた遠賀川風景枯葦雲雀の歌放牧の牛の三々五々霞うら/\あされば何かあるらしい鶏は鶏どち焼芋やけます紙芝居がはじまります旅のつかれのほつかりと夕月・枯草の日向見つけて昨日の握飯病めばをかしな夢をみた夜明けの風が吹きだした二月廿七日夜来の雨がはれて、何となく春だ...
種田山頭火 「其中日記」
...何となく持つて行つてくつ付けたやうで厭な感じがした...
田山録弥 「文壇一夕話」
...昨日から何となく沈んで眉根を顰(しか)めたようにしていたのが...
近松秋江 「狂乱」
...しかし何となく億劫(おっくう)でもあった...
徳田秋声 「仮装人物」
...それを見ると彼は何となく安心を覚えてまた眼を閉いだ...
豊島与志雄 「蘇生」
...立居振舞に何となく物々しいところがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何となく心を牽(ひ)かれる俳句であり...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...こゝまで来て、富岡と離れる位なら、東京に残つてゐた方がよかつたのだと、ゆき子は、今度の発病が、何となく、命取りの病気のやうな胸苦しさである...
林芙美子 「浮雲」
...何となく捨てかねて持ち歩いている私の詩...
林芙美子 「新版 放浪記」
...多くの婦人が何となく意地の悪い...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何となく成人(おとな)の友達扱ひであつた...
牧野信一 「熱海線私語」
...僕は未だ何となく脚が震えて仕方がないよ...
牧野信一 「村のストア派」
...たまには何となく嬉しくてために病苦を忘るるやうな事がないでもない...
正岡子規 「病牀六尺」
...樹木の配置等に何となく霊妙なものがあるかに感ぜられる...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...何となく私にはまだ眠っていらっしゃらない気がする...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何となくにこやかに見えるその顔や...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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