...そこから何かしらわいて来るものがある...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...何かしら厳粛(げんしゅく)なものが感じられた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...私等の細胞の中にしか今は無いやうな何かしらがまだ生きてゐるかも知れないなどと思つてゐた...
高村光太郎 「気仙沼」
...「でも何かしら、この踊っている連中の間を突ッ切ってもいいのかしら?」「いいのよ、きっと、………」「だってお前、衝(つ)きあたったら悪いじゃないか」「衝きあたらないように行けばいいのよ、………ほら、御覧なさい、あの人だって彼処(あすこ)を突ッ切って行ったじゃないの...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...あの夫人はしょっちゅう何かしら訴訟(そしょう)や事件を起こしていて――それも卑しい金銭問題(ド・ヴィレーン・ザフエール・ダルジャン)なのだから――てっきりとんでもない食わせ者に違(ちが)いない...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...実験室でも先生から与えられた仕事以外に何かしら自分勝手のいたずらをした...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...ある時代のある国民の思想の動向をある方向に引き向ける第一第二の因子が何かしら存在している...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...熔炉(ようろ)の屋根には一羽のからすが首を傾けて何かしら考えていた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...何かしら彼のうちに...
豊島与志雄 「狐火」
...不用らしく見えるものでもみな何かしらの役目を帯びて...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...何かしら楽しんでいる...
豊島与志雄 「都会に於ける中流婦人の生活」
...」佐野は何かしら...
豊島与志雄 「裸木」
...何かしら一脈の淋しさが冷たい風のように吹き入ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何かしら八五郎などには腑(ふ)に落ちないものがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...池の中には何かしらが残っていよう...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...恨(うらみ)は長し人魂か何かしらず筋を引く光り物のお寺の山といふ小高き処より...
樋口一葉 「にごりえ」
...ただそういう古い樹には古いと云う事丈(だけ)が人間に何かしら陰気な考えを持たせる丈なんだ...
室生犀星 「天狗」
...何かしらほっとして...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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