...そして咽(む)せるほどな参詣人(さんけいにん)の人いきれの中でまた孤独に還った...
有島武郎 「クララの出家」
...其前に船中の人いきれに...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...煤煙と人いきれと音響を溶かして降る倫敦(ロンドン)の雨...
谷譲次 「踊る地平線」
...部屋の中にはまだ人いきれが残っていました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...人いきれの為めに熱く火照(ほて)つた私の頬へ...
谷崎潤一郎 「Dream Tales」
...人いきれのする部屋から出て...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...いろんな食べ殻と、人いきれで、スチームのない昼間の車中は、割り合ひむしむししてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...むんむんする人いきれがただよっている...
火野葦平 「花と龍」
...弁護人控所は人いきれのする程...
平出修 「逆徒」
...人いきれと酒肴(しゅこう)の臭気と――それに畳のほこりも混って...
本庄陸男 「石狩川」
...不思議ではないかかくも万歳の声がおれたちを包みおれたちの旅がかくも民衆の怒雷の歓呼に送られるとは!春の街は人いきれにむれ返り銃を持つ手に熱気さへ伝はる火の海のやうな市街を見詰めながら...
槇村浩 「出征」
...でもああやって行列している連中はみんな人いきれでホクホクしてるにちがいありませんね...
正岡容 「初看板」
...人いきれと酒の匂いとで...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...場内に籠っている人いきれと...
夢野久作 「暗黒公使」
...なかの人いきれがよほどたまらなかったとみえて...
吉川英治 「江戸三国志」
...その人いきれの中に立って天蓋を押さえていた千浪は...
吉川英治 「剣難女難」
...大勢の人いきれに...
吉川英治 「親鸞」
...この山上の寒さを知らぬ人いきれにしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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