...――どんな金高にも易(か)へられない程の嫌やな思ひをさせてさんざつぱら女を苦しめておきながら見事面白がられてる了簡(りょうけん)でゐる生粋の間抜共を見るたびにね...
伊藤野枝 「ウォーレン夫人とその娘」
...果(はて)わ悔(くや)しまぎれに良くない了簡(りょうけん)を起しました...
巖谷小波 「三角と四角」
...窃(ひそか)に自分の己惚了簡で学問好きの嬢様は華尾のやうな俗吏がお気に召す筈が無いと定(き)めてゐた処へ華尾が博士論文の催促で責められると聞いたから...
内田魯庵 「犬物語」
...そっちがその了簡ならこっちもそのツモリで最(も)う一度対手になろうといいたい処だが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...なんでもかでも自分の狹い了簡で判斷しようとなさる! さあ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...金公を相手にする了簡(りょうけん)ではチトむずかしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちにも了簡(りょうけん)があると...
中里介山 「大菩薩峠」
...醒ヶ井様お一人の御了簡(ごりょうけん)ではございませんからね...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの美しい看護婦をどうする了簡(りょうけん)もない癖に...
夏目漱石 「行人」
...草臥(くたび)れたら励ましてやろうくらいの了簡(りょうけん)があったんだが...
夏目漱石 「坑夫」
...結婚は愚図々々にして置かうと了簡を極(き)めた...
夏目漱石 「それから」
...結婚は愚図々々にして置こうと了簡(りょうけん)を極めた...
夏目漱石 「それから」
...時々男の子を誘拐(かどはか)す了簡が解らないぢやありませんか」八五郎はまだ首を捻(ひね)つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...年季が明るといつて何處へ歸る了簡...
樋口一葉 「うつせみ」
...決して決して不了簡など出すやうな事はしませぬほどにそれも案じて下さりますな...
樋口一葉 「十三夜」
...あんな浮(う)いた了簡(りようけん)で末(すゑ)が遂(と)げられやうか...
樋口一葉 「にごりえ」
...サア了簡(りょうけん)しない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...日本の参謀本部に売り付ける了簡(りょうけん)で持って来やがったんだ...
夢野久作 「焦点を合せる」
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