...長い間不遇の境地に鬪つて來た人といふ趣きが何處かにあつた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...忠敬の幼時は言わば不遇の境地に置かれていたのでしたが...
石原純 「伊能忠敬」
...たとえ不遇のうちに歿したとしても...
石原純 「グレゴール・メンデル」
...木歩の不遇の生涯はその死後の一時期において...
心猿 「九月朔日」
...江戸の作者の伝統を引いた最後の一人たる緑雨の作は過渡期の驕児(きょうじ)の不遇の悶えとして存在の理由がある...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...時に於てか不遇のために失敗に出会うことは免(まぬか)れぬ...
大隈重信 「現代学生立身方法」
...はなはだ不遇のように見える...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...世に容(い)れられない不遇の詩人のやうに徒(いたづ)らに苛々(いら/\)した...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...私は埋もれたる無名不遇の天才を発見したと思って興奮したのである...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...しかし不遇の角行燈子が...
中里介山 「大菩薩峠」
...独創の気というものは不遇の茨(いばら)の中から開けるものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...幼時から不遇の地位にあって人の心の裏ばかりを覗いて来たせいか...
中島敦 「盈虚」
...三十五歳で不遇のうちに死んだモーツァルトの遺産が...
野村胡堂 「楽聖物語」
...第一に自分を不遇のなかに追いこんでいるのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...深く深く不遇の淵底(えんてい)に沈み...
福田英子 「妾の半生涯」
...所有(あらゆる)不幸不遇の人をも吸収して...
福田英子 「妾の半生涯」
...いづれも練達巧緻の技量を有しながら兎角に志を得ない轗軻不遇の人々許り...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...奈良原到も次第に不遇の地位に墜ちて来た...
夢野久作 「近世快人伝」
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