...風間三千子が撮影した顔子狗の最期(さいご)を示すフィルムの一齣(ひとこま)を引伸し写真にして添付(てんぷ)した...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...さういふ点で能の動作の各瞬間が彫刻的一齣であるといへる...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...僕はこの小説の一齣一齣の描寫の間に...
太宰治 「道化の華」
...――いづれにしても悲喜劇の一齣たるを免かれないものだつた...
種田山頭火 「行乞記」
...誰も彼もアイスキヤンデーを食べる、現代風景の一齣...
種田山頭火 「其中日記」
...最後の場面の一齣は不快だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...しかし多くの著者は本木の活字完成を印刷歴史の一齣としてゐる傾向があつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...五秒一齣くらいで撮っているので...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...いとも長閑(のどか)な晝下りの一齣(ひとこま)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかし当時は幸に晶子さんといふ詩人がゐて歌に之を不朽化してくれたので文化史上の一齣を為し得た...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...わかい日読んだ鏡花つくるの一齣のやうだ...
正岡容 「下町歳事記」
...「毒饅頭」の仰せをうけて清正は……」のあの一齣...
正岡容 「大正東京錦絵」
...能楽喜多流の『舞い方及び作法の概要』と名づくる心得書の中に示されてある「鼻の表現」に関する一齣(せつ)であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...投扇の起源という一齣(ひとくさり)まで読んで聞かせました...
吉川英治 「江戸三国志」
...人生の一齣を覺える...
吉川英治 「折々の記」
...おもしろくもないみじめな人生の一齣などを...
吉川英治 「折々の記」
...あの美しくも酷(むご)たらしい一齣の場面だけであって...
蘭郁二郎 「鱗粉」
...シナの思想史上最も注目すべき一齣(いっせき)たる禅宗は...
和辻哲郎 「孔子」
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