...一途に彼を「偽毛唐(けとう)」「外国人の犬」と思い込み...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...ただもう一途にそれらのものを愛撫し抱擁するのみで...
薄田泣菫 「独楽園」
...おれは、友人の不名誉の病い慰めようと、一途に、それのみ思いつめ、われからすすんで病気になった...
太宰治 「創生記」
...木村は一途に私一人を愛しているもの...
谷崎潤一郎 「鍵」
...女の言葉が一途に幻覚だとは思へないものも三吉にはあつた...
中村地平 「悪夢」
...精力を一途に集めたような...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...心は一途にはしりて前後をかへり見ず...
一葉 「暗夜」
...一途にお思い込みになるのは承知いたしてはおりますが...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...気むずかしい苦り切ッた怖(おそ)ろしい顔色をして奥坐舗(おくざしき)の障子を開けると……お勢がいるお勢が……今まで残念口惜しいと而已(のみ)一途に思詰めていた事ゆえ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...一途に熱つぽくカーツとしてゐるばかりで...
牧野信一 「小川の流れ」
...他のことは皆忘れて一途に有頂天の思ひであつた...
牧野信一 「黄昏の堤」
...いろいろな疲労が一途に現れて当分の間は元気もなかつたが...
牧野信一 「毒気」
...一途に考へたら……」「でも...
牧野信一 「露路の友」
...正直一途にいつも考えているまんまをいうことにしている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「お兄さんも賛成なすったの?」紀久子は兄の誠之助が一途にこのことに賛成したとは思われなかった...
矢田津世子 「父」
...忠義一途に世の中を貫いて行く武士のまことの心がけじゃまで……さもないと不忠不義の輩(やから)に欺されて一心...
夢野久作 「斬られたさに」
...と思うと私は屋敷を一途に賊のように疑っていってみようと決心した...
横光利一 「機械」
...一途に烈しく和色に偏してゆこうとする自分の保守さ加減も...
横光利一 「旅愁」
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