...処が少しイロハが読めるやうになつて来ると...
泉鏡花 「いろ扱ひ」
...だいぶ後になって玉那覇先生は「今後の人はこういうものも知っていなくてはいけない」といってイロハと算術を私達に教えた...
伊波普猷 「私の子供時分」
...仮令もう一人の百姓の証人――彼はダンスのイロハも知らない素朴な農夫だ――が...
大阪圭吉 「花束の虫」
...また、中国などの家父長制をみれば、その親族組織は親等的で、その内部に幾つかの夫婦と子の小家族を擁しているが、わが古代にあっては、祖子(オヤコ)、妹背(イモセ)、兄弟(エオト)等の類別的親族組織で、その内部に包含しているのは、親母(イロハ)、親兄(イロセ)、親姉(イロネ)、親弟(イロト)、親妹(イロモ)等の母子の小家族であって、この小家族が父を欠いていることは、親父(イロチ)という語がまったく古語中に見当たらないことでわかるのである...
高群逸枝 「女性史研究の立場から」
...今年二十歳だが碌にイロハも読めぬ女だ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...イロイロハグラカシテソノコトハ済ンダ...
中里介山 「大菩薩峠」
...普通の写本のようにイロハ順で漫然と並べるよりも...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...おそらく蕪村が幼時に記憶したイロハ骨牌(ガルタ)か何かの文句を...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...片仮名のイロハと僅少(きんしょう)の漢字にすぎず...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...其処(そこ)でイロハニホヘトを教えるのは宜(よろ)しいが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...また随時彼等にイロハを教授することでありました...
牧野信一 「私の万年筆」
...この日をイロハギというのは意味がありそうである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...色魔学のイロハのイである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...曰(いわ)く因縁イロハのイの字の...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...自分の住んでいるイロハ長屋の飢餓(うえ)をさがし歩いた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...「――相沢町字(あざ)和蘭陀(おらんだ)横丁百三十七番地、通称イロハ長屋、千坂桐代(ちさかきりよ)」木刀を佩(さ)げた巡査が、声を出して、手帖と標札を読みくらべながら、土間へはいって来た...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...手を振って貧民街のイロハ長屋の露地口まで帰って来ると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...イロハ長屋の暗い露地にかくれた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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