...泣きわめく遺族に取り囲まれたうつろな死骸(しがい)のように...
有島武郎 「或る女」
...大声でわめくのである...
石川欣一 「比島投降記」
...そして腹一杯の声を張りあげてわめくやうに言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...赤ん坊の泣きわめく聲が湧き起りうす汚ない朧ななりをしたそこら界隈の男や女が小供を肩車に乘せたり三人も五人も一人でゾロ/\引張つたり火事で燒き出された人のやうに小供の着替やむつきを兩の小脇に一杯抱へて恐ろしい路次の闇から異形な風で現はれ赤い燈火が滲みもう/\と暖い煙の蒸しこめた錢湯へ吸ひこまれて行く...
千家元麿 「自分は見た」
...大寺を包みてわめく木の芽かな菊根分(きくねわけ)剣気つつみて背丸し大正二年二月二十六日 半美庵偶会...
高浜虚子 「五百句」
...)私、ただいま、年に二つ、三つ、それも雑誌社のお許しを得て、一篇、十分くらいの時間があれば、たいてい読み切れるような、そうして、読後十分くらいで、きれいさっぱり忘れられてしまうような、たいへんあっさりした短篇小説、二つ、三つ、書かせていただき、年収、六十円、(まさか! など、大笑の声あり、満場ざわめく...
太宰治 「喝采」
...子供も這ひだしてわめく...
種田山頭火 「行乞記」
...例の食堂に、今日は七兵衛という珍客を一人加えて、七兵衛が、全く勝手が違って戸惑いをするほどの変った形式で、食事を進めていると、さきほどから気がかりになるのは、程遠からぬ物置で、泣きわめく声...
中里介山 「大菩薩峠」
...醉つた男のわめく聲が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わめくかと側目(そばめ)づかいで行子の顔を見ていたが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...当然俺に金を貸したバカは泣きわめくさ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ざわめくばかりでも先はいちはやく物音を聞きつけて逃げてしまう...
牧逸馬 「チャアリイは何処にいる」
...折角(せっかく)二人して、いい玉を、わたくしのところへ連れて来てくれたのだからさ」お三婆に、重ねていわれて、法印、ちょいと、仕置きの手をためらったところを、さては、この坊主、婆さんに、何か弱い尻でもあって、手出しが出来ないものとでも見まちがったか、丑――「何の、この坊主、邪魔立てひろげやがって――」と、わめくと、振りはらって、歯をかんで、又も、打ちかかってゆく...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「何だと! 迷惑だと! 人でなし! てめえが、かわいそうな女のすがたを一目見たら――おい、てめえ、当人か、番頭か!」と、わめくと、闇太郎、そのとき、「おや、おめえの声にゃあ、聴きおぼえがあるようだが――」三――たしかに聴き覚えのある声だ――と、闇太郎が、思わず、そうつぶやいたとき、戸外の相手も、ギクリとしたもののように叫んだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...助けてくれ! とわめく仙太郎をズタズタに斬る...
三好十郎 「斬られの仙太」
...蜂にさされたるのみにて泣きわめく……...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...悲しみ浅きものこそ大げさに泣きわめく(タキトゥス)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...怖ろしい形相(ぎょうそう)を向け直してわめくのだった...
吉川英治 「親鸞」
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