...型も改まって全く昔を偲(しの)ぶよすがもない...
淡島寒月 「亡び行く江戸趣味」
...知るべきよすがもないのです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...いかに泳(およぎ)をしり給ふとも闇夜(くらきよ)の早瀬(はやせ)におちて手足(てあし)凍(こゞ)え助(たすか)り玉ふべき便(よすが)はあらじ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...細君は「そんな我儘なことを」と心の中では考へたが肝腎の主人公が「厭ならよすがいゝ」と頓著しなかつたので話は其儘になつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...偽(うそ)を取り消すよすがともなろうと存じてかくは話をしたような訳であります...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...あの人の名誉を守るよすがともなろう...
太宰治 「女の決闘」
...彼の技倆を計るよすがさへない有樣で...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...もはや昔を偲(しの)ぶよすがとてもなく...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...老(おい)の寐覚のつれづれをなぐさむるよすがとはなしつ...
永井荷風 「自選 荷風百句」
...これらの石級(せききゅう)磴道(とうどう)はどうかすると私には長崎の町を想い起すよすがともなり得るので...
永井荷風 「日和下駄」
...これを世にだすよすがもなく...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...やるせない郷愁をなぐさめるよすがにこの店を撰んだわけである...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...必らずしもその老朽を防ぐよすがにはなりそうもない黝(くす)んだ屋根の上には...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...全トーキーの今日では偲ぶよすがもなくなつてゐるが...
正岡容 「大正東京錦絵」
...兄も……弟も労咳(ろうがい)で臥せっておりまする中にタッタ一人の妾(わたくし)が……聊(いささ)か小太刀の心得が御座いますのを……よすがに致しまして...
夢野久作 「斬られたさに」
...罪障懺悔のよすがともなさむとて...
夢野久作 「白くれない」
...御前体(ごぜんてい)を取做(とりな)すよすがになるかも知れぬが……しかし殿の御景色(おけしき)がこう早急ではのう」「さればで御座るのう……御役目の御難儀...
夢野久作 「名君忠之」
...それで彼は北山殿でも花の終夜(よすがら)...
吉川英治 「私本太平記」
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