...もの狂ほしくはたゆるく...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「醉ひどれ船」
...大鉄槌の柄をゆるくしておいた...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...かわ/\と大きくゆるく寒鴉(かんがらす)昭和十年十二月十二日 七宝会...
高浜虚子 「五百句」
...月光が彼のベッドのあらゆるくぼみに満ちあふれ...
太宰治 「虚構の春」
...ときどき頭をゆるくうごかしてゐた...
太宰治 「道化の華」
...あらゆるくずという限りのくず物がやけくそに一面に散らばって...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...私の両足を巧妙にゆるく縛った...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...六枚の雨戸は納まらないよ」「成程ね」「死骸の首の繩がゆるくて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...与平は一歩ずつゆるく川底にはいってゆきながら...
林芙美子 「河沙魚」
...水車がゆるく廻っている...
火野葦平 「花と龍」
...ゆるく体をまわすようにしながら...
宮本百合子 「一刻」
...雄は雌に腹まで食はれながらまだ頭をゆるく左右に振つてゐた...
横光利一 「妻」
...明治三十二年春月別れてながき君とわれ今宵あひみし嬉しさを汲てもつきぬうま酒に薄くれなゐの染いでし君が片頬にびんの毛の春風ゆるくそよぐかな...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...千曲は流れもゆるく...
吉川英治 「上杉謙信」
...と、一しょに――これはそもなに?逢坂山(おうさかやま)の森をかすめて、ピューッと凧(たこ)のうなるがごとき音をさせつつ、斜(なな)めにひくく、直線にたかく、そしてゆるく、またはやく旋回(せんかい)してきたあやしいものがある...
吉川英治 「神州天馬侠」
...川の面(おもて)をゆるく流れて行く...
吉川英治 「宮本武蔵」
...……郁次郎もこのぶんでは、道中つつがなく、帰府の旅をいそいでおるじゃろう」と空を仰いでも、親心に、やがて長崎から帰るわが子のことを思いながら、歩調ゆるく、養生所の方へ行ってしまった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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