...するとある寂しい町の角(かど)に蚊のようにやせた河童(かっぱ)が一匹...
芥川龍之介 「河童」
...そしてその水をのんで、長い顔をこすりつけてくる、その顔を静かにさすって、「朝月、やせたのう」と、うなだれた...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...やせたほおをふっくらさせるのには...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...やせた肩をごらん...
大手拓次 「藍色の蟇」
...やせた手をつき出しました...
鈴木三重吉 「青い顔かけの勇士」
...郁治は清三のやせた顔と蒼白い皮膚(ひふ)とを見た...
田山花袋 「田舎教師」
...蒼白(あおじろ)いやせた顔にもほのかに血が上(のぼ)った...
田山花袋 「田舎教師」
...背の高いやせた色の青い男で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...やせたヒョロヒョロの...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...土地のやせた、産業のない、深い山中の谷間などから、四十を越してとらえられた、囚徒などの、やや低脳なのに、そう言うのがある...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...フリーダときたら、きれいでもない、少しふけてしまった、やせた女の子で、短い、毛の少ない髪をしており、その上気心の知れぬ女で、いつも何かしら秘密をもっている...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...まるで玉蜀黍(とうもろこし)の茎(くき)のようにやせた百五六十歳の老人が...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...おもしろいほどやせたのもある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...やせた頬にさっと紅味がさした...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...あれほどやせただろうか...
宮本百合子 「悲しめる心」
...「――やせたわね」と眼に力を入れて云って...
宮本百合子 「刻々」
...そこには鶴のようにやせた十二...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...小柄なやせた娘で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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