...油紙を一皮めくるとその中にまた麻糸で堅く結わえた油紙の包みがあった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...が、その日の書生は風采態度が一と癖あり気な上に、キビキビした歯切れのイイ江戸弁で率直に言放すのがタダ者ならず見えたので、イツモは十日も二十日も捨置くのを、何となく気に掛ってその晩、ドウセ物にはなるまいと内心馬鹿にしながらも二、三枚めくると、ノッケから読者を旋風に巻込むような奇想天来に有繋(さすが)の翁も磁石に吸寄せられる鉄のように喰入って巻を釈(お)く事が出来ず、とうとう徹宵して竟(つい)に読終ってしまった...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...皮をめくる樣に頭が輕くなる...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...眼覚(めざ)めくる春――春の覚醒――の不安な謎(なぞ)に包まれていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...花札をめくるような手つきで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ごらん」一枚をめくると...
中里介山 「大菩薩峠」
...めくるめく我が眼(め)には...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...横綴(よことじ)の茶の表布(クロース)の少しは汗に汚(よ)ごれた角(かど)を、折るようにあけて、二三枚めくると、一頁(ページ)の三(さん)が一(いち)ほど白い所が出て来た...
夏目漱石 「虞美人草」
...手あたり次第にぱらぱらと頁をめくる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...かの詩人にして学者なるポリシアン19の美しい悲劇「オルフェーオ」(イタリアの最初の自国語の悲劇)の一ページをめくると...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...あまり描けてゐないのではないだらうか?次ぎの頁をめくると...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...黄金の時間がめくるめく過ぎて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...のろい調子で札をめくるのも年老りくさかつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...草笛の音のやうにうす甘く眠つてゐる官能を激しく呼び醒して少年の日をめくる...
横光利一 「榛名」
...千浪はこの夜更けにどこへ行くのだろう? しかも一人で――新九郎は眩(めくる)めくほどの嫉妬を感じた...
吉川英治 「剣難女難」
...めくるめくばかりな熱情でこう思った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...病み果てた病人のように透徹(とうてつ)した頭脳であわただしく過ぎて行った赤い歴史をめくるのであった...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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