...もしあのまま殺さないで置いたなら今の備後屋(びんごや)の女房の話のように...
芥川龍之介 「疑惑」
...そのままそこへひれ伏しながら...
芥川龍之介 「邪宗門」
...彼はズボンのポケットの底の六十何銭かも忘れたまま...
芥川龍之介 「十円札」
...澄ました御顔をなすったまま...
芥川龍之介 「俊寛」
...そっくり正(しょう)のものそのままだと申すことで……現に...
泉鏡花 「怨霊借用」
...一年程前夫人に先立たれたまま...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...無一文のまま、一週間ばかり断食して、寝て暮した...
大杉栄 「日本脱出記」
...けれども、噂は、ひろがるばかりで、このごろは外国の人の耳にもはいっている様子でありますから、このまま、わしが自らを責めて不徳を嘆いているだけでは、いよいよ噂も勢いを得て、とりかえしのつかぬ事態に立ちいたるかも知れぬと思い、この噂の取締りに就いて、君と相談してみたいと考えていたところでした...
太宰治 「新ハムレット」
...其まま疑わずに聴き取るところを見ても...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...宗十郎が舞台で扮する女形(おやま)はお菊の好みそのままであったので殊更(ことさら)名高かった...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...依然として無言のまま...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...フレンチ医師のとおり一遍の死亡検案書がそのまま通った...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...万宝もこんな美人をそのまま置いては留守に家を乱さるるからこれを宮して謀反の道を断って思うままに翫(もてあそ)んだのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...……お女郎蜘蛛だ……あの南堂家の木立の中に居(お)った奴がクッ付いたままここまで来たのだ...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...飛び降りる伊兵衛の襟(えり)がみを引ッつかんで、「小父さん、どこへ?」目をふさいで、うしろへ引き倒そうとするのを、そのままなおも、伊兵衛が駆け出しましたから、身の軽い次郎の体は、彼の肩先へてんぐるまになッて取ッついて行く...
吉川英治 「江戸三国志」
...――そしてその前に槍と刀を交(ま)ぜて七本の切ッ先を揃えたまま対峙(たいじ)していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...わがままをいってもらいたいのじゃ」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そのまま朝までじっとしていた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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