...まばらに葦が生えてはいるが...
伊藤野枝 「転機」
...あふことはまばらにあめる伊予簾いよいよ我をわびさするかな我おろかなるながめにも...
薄田泣菫 「侘助椿」
...菊を切る跡まばらにもなかりけり其角其角は前にも度々出たことのある人であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...別にあとがまばらになったようにも見えないとこういう句意であってこれを俗語に訳してみると「……跡が格別まばらでもありませんでした」というくらいの意味であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...まばらに散在している鎌倉の街の家々の灯が...
太宰治 「狂言の神」
...星がまばらに見えだした...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...白い歩道の石に小さな黒点がまばらに散らばり出す...
谷譲次 「踊る地平線」
...大粒の雨がまばらに降りだしました...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...長屋は追々まばらになって...
永井荷風 「里の今昔」
...われこの新道の交路に立てどさびしき四方(よも)の地平をきはめず暗鬱なる日かな天日家竝の軒に低くして林の雜木まばらに伐られたり...
萩原朔太郎 「氷島」
...人のまばらになつたホームを歩いていつた...
林芙美子 「濡れた葦」
...まばらに草の生えた...
久生十蘭 「手紙」
...歯がまばらになるならば...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...まばらに兵を配りて...
森鴎外 「文づかひ」
...まばらに毛の生えた...
山本周五郎 「桑の木物語」
...角ばった顔に硬(こわ)そうな髯(ひげ)がまばらに生えていて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...頬髯(ほおひげ)がまばらにのび...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...兵庫たちのいる所から、十間ほど離れた場所で、そこらには牢人者だの、女だの、町の者などが、まばらにいたが、旅の者が失(な)くした莚は、誰も敷いていなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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