...その古ぼけた京都に滞在してゐる間(あひだ)に二三度時雨(しぐれ)にあつたことをおぼえてゐる...
芥川龍之介 「一番気乗のする時」
...これも亦(また)古ぼけた格子戸(かうしど)の外(ほか)は...
芥川龍之介 「東京小品」
...手文庫(てぶんこ)らしい古ぼけた函(はこ)を一つ抱(かか)え下ろしてきたときには...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...ハッと居眠りからさめた様なとぼけた顔をして坐っていた...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...ずるいとぼけた書などが随分目につく...
高村光太郎 「書について」
...彼は相変らず古ぼけた黒の背広で...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...(間部(まなべ)山あたりからでも飛んで来たのか)広巳の眼は水神社の古ぼけた木連格子へ往った...
田中貢太郎 「春心」
...わたしは空とぼけた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...それも承知か」平次はガラツ八のとぼけた聲を後に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...みじめな古ぼけた市街がある...
萩原朔太郎 「都會と田舍」
...古ぼけた地圖を見てゐますと...
林芙美子 「大島行」
...この通り原稿もでき上がっているんです――わたしはもう先生の空とぼけた態度と...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...その古ぼけた靴屋の店の奧には...
堀辰雄 「巣立ち」
...とぼけたような感じの老媼の顔...
三好十郎 「おりき」
...取出したのは古ぼけた財布である...
山本周五郎 「七日七夜」
...その上から紫扱帯(しごき)の古ぼけたのが一すじ...
夢野久作 「復讐」
...こっちへ――さあさあここならいくら寝ぼけたって腰掛から落ちる心配はない」と小屋の中へ連れてきて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...とぼけた面(つら)をしているが...
吉川英治 「松のや露八」
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