...4と記した赤灯(せきとう)が、ふっと消えて、その隣りの3と書いた赤灯が点いた...
海野十三 「地球要塞」
...ふっとおしゃべりを止し...
太宰治 「猿ヶ島」
...沸騰(ふっとう)して...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ふっとそんな風に云った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お薬は?」「さっきから清涼丹(せいりょうたん)をのんでますけど」といいさして思わずふっと笑い...
壺井栄 「二十四の瞳」
...そんな気持ちがふっと湧くこともある...
豊島与志雄 「自由人」
...兄上の、小太郎殿とは、敵味方ながら、己が、一生を契った綱手殿を、己が手にかけて――只今、ふっと、お顔を見た時、身の内より、ぞっとして、おお、綱手が、と――」月丸は、未だ、深雪の顔を、じっと、眺めたままであった...
直木三十五 「南国太平記」
...その沸騰(ふっとう)がしばらくして静まった後は...
中島敦 「木乃伊」
...白秋のこんな詩をふっと口ずさみたくなってくる...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...光丸も、会釈をかえしたが、マンと視線が逢うと、ふっと、眼を伏せた...
火野葦平 「花と龍」
...人の世界(せかい)のツェラ高原の空間から天の空間へふっとまぎれこんだのだ...
宮沢賢治 「インドラの網」
...ふっと気がついて見るともう北極圏(けん)に入っているんだ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...そして私はふっと考えるの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ふっと原さんが泉子という名だったと思いました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それより、もっと吃驚するようなお話してあげましょうか、ゆうべね、おじさまのお書斎からかえって、また、このお二階にあがろうと、階段からあがって行って襖(ふすま)をあけますとね、外の明りがさしている中に誰か人がいるじゃないの、坐ってて、何(なん)にもしないで、ぽかんと膝のうえに手を乗せているの、あたい、襖をほそ目にあけてみると、ふっと、その人がゆっくりと此方に顔をお向けになった...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...うしろから眺める背のあたりにふっと老いの佗しさを見かけるときがある...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...ふっと大きな息を吐きだしてから...
山本周五郎 「さぶ」
...内蔵助は蘇鉄(そてつ)の葉へ、ふっと、眼を反(そ)らした...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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