...何かのろのろした動作であった...
梅崎春生 「桜島」
...長椅子(ながいす)の上(うえ)にのろのろと落着(おちつ)いて横(よこ)になる...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...ふたりながら眠たそうに半分閉じた眼と大儀そうなのろのろした口調でもって...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...無口で、笑わず、毎日々々、シゲ子のおもりをしながら、「キンタさんとオタさんの冒険」やら、またノンキなトウサンの歴然たる亜流の「ノンキ和尚(おしょう)」やら、また、「セッカチピンチャン」という自分ながらわけのわからぬヤケクソの題の連載漫画やらを、各社の御注文(ぽつりぽつり、シヅ子の社の他からも注文が来るようになっていましたが、すべてそれは、シヅ子の社よりも、もっと下品な謂わば三流出版社からの注文ばかりでした)に応じ、実に実に陰鬱な気持で、のろのろと、(自分の画の運筆は、非常におそいほうでした)いまはただ、酒代がほしいばかりに画いて、そうして、シヅ子が社から帰るとそれと交代にぷいと外へ出て、高円寺の駅近くの屋台やスタンド・バアで安くて強い酒を飲み、少し陽気になってアパートへ帰り、「見れば見るほど、へんな顔をしているねえ、お前は...
太宰治 「人間失格」
...……がちょうがつばさと首で体のつりあいをとって、いちめんにかたい毛のはえたぶたの背中にしっかりととまると、こんどは、フョードル・チモフェーイチが、みるからに人をばかにしきった、もともと、我輩は、自分のこんな芸なんか軽蔑しているんだ、こんなことには、一文(いちもん)の値打もみとめやしない、とでも言うようなようすで、のろのろと、さもめんどうくさそうにぶたの背中へはいあがり、それから、しぶしぶがちょうの背中へよじのぼって、あと足で立った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...そしてその傍聴者のところからそれはいっそうのろのろと押し送られて戻って来て...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...何となく思い切り悪そうにのろのろと...
豊島与志雄 「作家的思想」
...人々の沈黙しているうちに、行事はだんだん進んで行ったらしく、読経の声が、次第に高くなり、鈴の音が烈しく響き、人々のいる部屋の中まで、薄い煙が、のろのろと、忍び込んで来た...
直木三十五 「南国太平記」
...ともに満足をおぼえながらのろのろといきました...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
......
野口雨情 「朝おき雀」
...のろのろ来やがるだろう...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...たしかにのろのろとおぼつかなげにではあったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...一台の馬車がのろのろやってきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...やがて地下室へのろのろ行った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...物憂気な水車のやうにのろのろと廻つてゐた...
牧野信一 「陽に酔つた風景」
...のろのろとやって来た...
横光利一 「比叡」
...もう昼中はのろのろとしか...
吉川英治 「新書太閤記」
...のろのろした時は措かないはずである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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