...折り重なった鈍色(にぶいろ)の雲のかなたに夕日の影は跡形もなく消えうせて...
有島武郎 「或る女」
...さらでも記憶力のにぶい私の臆測であるから...
宇野浩二 「思ひ出すままに」
...あれでまだにぶい?」ケレンコはにやりとして...
海野十三 「太平洋魔城」
...鈍色(にぶいろ)の住家(すみか)ならまし...
薄田淳介 「白羊宮」
...腕のにぶい師匠は...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私を世に起たしめる上にこの鈍色(にぶいろ)をした拳銃(ピストル)一梃の持つ人生克服の威力...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...肥料壺くみほして(追加)・楢の葉の若葉の雨となつてゐる雨に茶の木のたゝかれてにぶい芽・ゆふべのサイレンが誰も来なかつた朝は...
種田山頭火 「其中日記」
...にぶい白色に見えるのである...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...廓を流して行く焼栗屋のにぶい声を聞いていると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...にぶい爆音がした...
林芙美子 「瀑布」
...なかば乾いてにぶい濁った色を見せている...
水野葉舟 「黄昏」
...にぶいドシンという音がする...
三好十郎 「胎内」
...ズドンというにぶい大砲(たいほう)の音がきこえなかったなら...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...あんたときたらすぐへんなふうにばかりとるんだから」「おめえはまた勘がにぶいときてらあ...
山本周五郎 「季節のない街」
...金吾のにぶい瞳には...
吉川英治 「江戸三国志」
...そしてにぶい眸(ひとみ)に...
吉川英治 「三国志」
...浪人者の腕がにぶい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...泥と血にまみれた顔を上げて――土民は、伊織の顔を、にぶい眼で見た...
吉川英治 「宮本武蔵」
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