...明治初年の、佳人之奇遇、経国美談などを、古本屋から捜して来て、ひとりで、くすくす笑いながら読んでいる...
太宰治 「愛と美について」
...今夜が始めてじゃないんでしょうな?」私はひとりでに呼吸が迫り...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...ひとりでに涙が湧(わ)いて来ると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...――こんなによい月をひとりで観て寝る 放哉私にも自嘲の句二三ある...
種田山頭火 「一草庵日記」
...親ひとり子ひとりですもの!」「ほんとに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「嫁入り支度」
...しかも砦(とりで)の壁には誰一人としてとりついたものがない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...着物も自然(ひとりで)にできるし...
夏目漱石 「門」
...僕の眼にはひとりで空の一部分がはひつてきたのである...
堀辰雄 「風景」
...――そういう自然の中からひとりでに生れてきたようなその羊飼いの女...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...それは首を絞められて今にも息を引きとりでも仕さうなたゞならぬ声で...
牧野信一 「まぼろし」
...手に持った聖書がひとりでにめくれて表紙の見返しが現われ...
三好十郎 「その人を知らず」
...その間じゅう私はひとりでゆっくり睡っていた...
室生犀星 「童子」
...じぶんひとりで本を読むばかりではだめだと気がついて...
矢崎源九郎 「「ニールスのふしぎな旅 上」まえがき」
...吉さんとこのげんさんが音頭とりですからね...
山本周五郎 「おれの女房」
...ひとりで歩くと、異人が手をにぎるよ」と、叱りながらすすんだ...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...なるべく敵のとりでに接し...
吉川英治 「私本太平記」
...いまは人もなき砦(とりで)の跡の荒涼(こうりょう)が...
吉川英治 「私本太平記」
...城寨(とりで)の山々は急に湖のような寂寞(しじま)になっていた...
吉川英治 「日本名婦伝」
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