...生まれ持った直情径行の気分はまた少なからず誤解の種をまいてついには有司にさえ疑惧(ぎぐ)の眼を見はらしめるに至った兄は...
岡倉由三郎 「茶の本」
...ついには主人の金品を胡魔化(ごまか)す...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...けれども、自分(じぶん)がどんなことを考えているかそれを知(し)るために、そしてそれをはっきり書(か)きあらわすために、あまり骨折(ほねお)っていたので、ついには、何か考(かんが)えてみようとするだけで、もう何も考えなくなってしまった...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ついにはまったく思い切ってしまった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ついには本心の不安を感じ出したほど幸福だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ついにはおかしさに堪えられず腹を抱えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついにはワナワナとふるえ出したもののようにも見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...ついにはそれを信じておるふりをせねばならなんだ...
中島敦 「悟浄出世」
...はじめ、詩人(しじん)ハンスであった銅像(どうぞう)は、医者のヘンデル先生にかわり、つぎは軍人(ぐんじん)のペテロにかわり、つぎには、おそろしい強盗(ごうとう)にかわり、ついには、とけて七つの鐘(かね)になりました...
新美南吉 「丘の銅像」
...ついには侮日とまで進んでいった...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...ついには乗っている足場まで危くなってくるのだった...
松濤明 「春の遠山入り」
...ついには馬の綱(つな)を解(と)きこれを張(は)り回(めぐ)らせしに...
柳田国男 「遠野物語」
...ついには都市の文字の文学に...
柳田国男 「雪国の春」
...ついには誰も寄りつかなくなったのであるが...
山本周五郎 「青べか物語」
...ついには共倒れとなるのが歴史的通例である...
山本周五郎 「季節のない街」
...ついにはまたひっくり返って笑った...
山本周五郎 「季節のない街」
...ついには野営が咆えくるう気狂病院みたいになることもあつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...わかるかい、おぼえているかい? この鞍馬(くらま)の竹童の顔を……」と、口にはださないが、熱(あつ)い思慕(しぼ)をこめて、ジイッとみつめているうちに、思いもうけぬ邂逅(かいこう)の情(じょう)が、ついには、滂沱(ぼうだ)の涙(なみだ)となって目にあふれてくる...
吉川英治 「神州天馬侠」
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