...ただ自分の心が幸福にさびしさに燃えただれているのを知っていた...
有島武郎 「或る女」
...まただれかのからだを手に入れ...
海野十三 「超人間X号」
...途端に鼻をつく異臭、腐りただれて、半(なかば)とけて流れた、恐ろしい死骸...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...眼は焼けただれた様に...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...すべてしろいもののなかにかくれふしてゆく僧形(そうぎやう)のばらの花、ただれる憂欝、くされ とけてながれる悩乱の花束、美貌の情欲、くろぐろとけむる叡智(えいち)の犬、わたしの両手はくさりにつながれ、ほそいうめきをたててゐる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...まただれか新しい飼い主の手に渡るにしても結局はのら猫になるよりほかの運命は考えられないようなこの猫をみすみす出してしまうのもかわいそうであった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...まただれにたいしても...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そこには予期しただれもいません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕は机の上にあっただれかのハンカチをとって...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...ぼんやりと光芒がただれて...
北條民雄 「青い焔」
...かういふ世界にゐる私が死んだ魚のやうな白くただれた眼や...
北條民雄 「戯画」
...ただれてゐるやうに見えた...
北條民雄 「外に出た友」
...私の眼よりも赤くただれてゐた...
北條民雄 「外に出た友」
...私はそこで初めて彼女のただれた眼を見たのである...
北條民雄 「外に出た友」
...瞼はただれているし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...朝廷もご安心になろう」見る見るうちに曹操の顔は激色に焦(や)きただれた...
吉川英治 「三国志」
...「いぶかしい火である」夜空はいよいよ真っ赤に焦(こ)げただれるばかりだった...
吉川英治 「三国志」
...離しがたい思いにただれたに相違ない...
吉川英治 「私本太平記」
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