...饑渇(きかつ)の攻(せめ)や...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...せめてもの楽みになっているのだった...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...せめて酒に茶をまぜたいと念じている(そんな無分別な考を起すなという悪友もある...
種田山頭火 「雑記」
...一生にせめて一度でも善いことをして下さいまし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...人がその理由を尋ねたら「せめて片側だけでも自由がほしい」と答えたそうである...
寺田寅彦 「破片」
...せめてこれくらいのことだけは平静な心で考えていただきたい...
豊島与志雄 「常識」
...塀外へ枝を伸した椎(しい)の葉かげをせめての雨やどりに...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...さとりすませばまた更に身にしみ/″\とさびしさの堪へもやらねばそのむかしいまだ悟らぬ宵ごとの悩みもだえのさてなつかしとせめては夢をたよりにて夢のあふせをゆめみけり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...せめて、あの船の着くのを見ていてやりたいような気分から、傍(かた)えの小尼を相手に暫くの間――「お前さん、あの船で来る人を待っているの?」「はい、お父(とっ)さんが、たぶんあの船でいらっしゃるだろうと思います」「そう……」お銀様はなにげなく受けたけれども、この小尼が言ったお父さんという言葉が、異様な感じをもって聞えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...せめて俺だけでも...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...なんの高が一二時間責(せめ)さいなまれるまでの事だ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...せめてこの宮を東の女王の良人(おっと)にしてみたいと心がけている時に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...せめて一週間は耐えて貰わないと内部を広くひろげる治療の目標に達しないと言われた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...これからはせめて月に一度だけ逢うことにしようと言ったのを...
柳田国男 「年中行事覚書」
...「わっしは、七日七晩、焼き米かじッて、ここに住み込みで探したんですから、それで外へ出たひにゃもう半病人です」とさえ、中には言うやつがありましたから、これは、何かよほどな探し物だったにちがいありませんが、それは骨折り損になり、なおまだ、親分というものが何を求めるのか、意中の掬(く)めない面々は、せめて、ここでそれだけでも打ち明けて貰いたいと主張するのが異口同音でありました...
吉川英治 「江戸三国志」
...せめての楽しみであった...
吉川英治 「剣の四君子」
...せめてお身ひとつなと...
吉川英治 「新書太閤記」
...せめて、粗茶の一ぷくなりとさし上げたいのですが、家中武骨者ぞろいで、心ききたる者はいず、折わるく子息宗矩(むねのり)も、江戸表へ出府の折、粗略あっては、都の方々へ、かえってお笑いのたね、また失礼...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
