...じっと吉良兵曹長の眼に見入った...
梅崎春生 「桜島」
...じっとこちらを見ている青く光る目が...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...清三の顔をじっと見て...
田山花袋 「田舎教師」
...じっとラエーフスキイを見守っていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...と書いたことだ――金のことなどを言ったのだ! そんなことはじっと耐えていなければならなかったのに...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...すべてがじっとして動かなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...じっと娘の姿を凝視している...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...」司教は司祭をじっとながめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして、深雪が、群集の前に、浮絵のような鮮かさで立っているのに気がつくと、じっと、その顔へ、見入ってしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...青いガスの燈火の下でじっと両手をそろえてみていると爪の一ツ一ツが黄色に染って...
林芙美子 「新版 放浪記」
...「ねえ、先生から申し上げて、あいつを、ぐんぐん責めておやりなさいよ――あたしもその時には、見せていただいて、鬱憤(うっぷん)が晴らしたいものです――」お初は、しつッこい口調で言ったが、平馬はそれには答えずに、じっと、上目づかいで、お初を、睨(にら)むようにみつめつづけていたが、モゾリとした語韻(ごいん)で、「ま、雪之丞ずれのことはどうでもいい――」そして、唾(つば)をゴクリと呑むようにして、「ときに、そなたは、うけたまわれば、お独り身じゃそうなが――」「はい、不しあわせな身の上でござんして、良人(おっと)に死にわかれましてから、もう長らく、淋しく暮しております――」お初、心の中で、嗤(わら)っている...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...もう一分もじっとこの室の中に坐って...
水野葉舟 「香油」
...そこへ腰掛けてきのう三郎の行ったほうをじっと見おろして待っていました...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...じっと目を放さず...
宮本百合子 「刻々」
...じっとお蝶の挙動に目をつけている様子...
吉川英治 「江戸三国志」
...そういう藤吉郎の顔をじっと見ていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...見ると、誰が書いたのか、年経た墨のあとが、壁の古びと共に、消えのこっていて、じっと、眼をこらせば、かすかにこう読まれる――日域(にちいき)は大乗相応の地たりあきらかに聴け諦(あきら)かに聴け、我が教令を汝の命根まさに十余歳なるべし命終りて速かに浄土に入らん善信、善信、真の菩薩(ぼさつ)幾たびか口のうちで範宴はくりかえして読んだ...
吉川英治 「親鸞」
...ピシリッと皮肉(ひにく)を破る鞭(むち)の苦痛を万吉じっとこらえている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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