...ベンチの上には背むしが一人蟇口の中を検(しら)べている...
芥川龍之介 「浅草公園」
...向(むか)うの崖(がけ)を少(すこ)し削(けず)った所(ところ)に白木造(しらきづく)りのお宮(みや)が木葉隠(このはがく)れに見(み)えました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...あなたの『いゝえ』とわたしの『いゝえ』は『いゝえ』が違いでもしますかしら」「酒も何も飲めるか……おれが暇を無理に作ってゆっくりくつろごうと思うて来れば...
有島武郎 「或る女」
...行ってみようかしら」「うん...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...リンカンとウェーランドを過ぎてどこかしらに往く西に向かってすすむ旅行者たちの目にはわたしは agricola laboriosus ――水呑百姓(みずのみびゃくしょう)そのものに映った...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その当時まだしらみの実物を手にしたことはなかったはずであるが...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...何かしら避くべからざるものの前兆として自分の心に不思議な気味のわるい影を投げるのか...
寺田寅彦 「病院の夜明けの物音」
...何かしら厳(おごそ)かな唸(うな)りを立てている...
中里介山 「大菩薩峠」
...柱時計(はしらどけい)を持(も)つてゐる家(いへ)が一軒(けん)丈(だけ)で...
夏目漱石 「門」
...ちょうど騒ぎが始まった時かしら」これだけでは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...涅槃は熱病の夜あけにしらむ青白い月の光のやうだ憂鬱なる 憂鬱なるあまりに憂鬱なる厭世思想の否定の...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...顏に墨をなすつて痣をこしらへ...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...もう少し事細かく丁寧に書き加へようかしら...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...こんなに息をつかないでも生きてゐられるかしらつてね...
水野仙子 「道」
...暫(しばら)く頭(かしら)を垂れて黙然たりしがややありて顔を揚げ「兄さん...
村井弦斎 「食道楽」
...種族であったからということになるのかもしらぬが...
柳田国男 「雪国の春」
...「米は精(しら)げたのが一斗...
山本周五郎 「あだこ」
...いったい何事かしらと...
吉川英治 「新書太閤記」
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