...さながら城の天主に魂が宿つて...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...奥在所へさながら谷のように深く入る――俗に三方...
泉鏡花 「遺稿」
...さながら勇躍せる鉄の獣(けだもの)の背にも似て...
魯迅 井上紅梅訳 「村芝居」
...神輿(みこし)の台をさながらの雲悲みて艶(えん)だちぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...彼らにとってはさながら夢幻の国にでも遊んでいるような...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...さながら恐れたやうに...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...わが見証をさながらに世に伝へんといふ...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...花も緑もない地盤はさながら眠ったようである...
寺田寅彦 「どんぐり」
...さながら晩秋に異らぬ烈しい夕栄(ゆうばえ)の空の下...
永井荷風 「放水路」
...太古さながらの景を見るうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...町その物がさながら一つの博物館の趣がある...
野上豊一郎 「エトナ」
...さながら通り魔のやうに白髯(しらひげ)のあたりまで漕ぎ上つたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さながら藍隈(あゐくま)を取つた鬼女の姿に變貌して居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...はるかなる水天一髪の海上には鴎(かもめ)のごとくに浮ぶ一艘の三檣帆船(タルタアス)――さながら夢のようなる春景色...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...さながら描けるが如くに彫り込まれてあったのです」「おお!」「壁の上には洋服の背筋の縦の線と上衣の裾の横の一線が直角に交わりながら明瞭に印刻されておりました...
久生十蘭 「魔都」
...さながら著名な科学者が新種を調べるが如し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...さながら染めや織りの天国とも思われるほどであります...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...さながら夜雨其人に面會した心持が致しました...
横瀬夜雨 「花守」
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